さくら今季初Vで“呪縛”からの解放を!

[ 2008年9月28日 06:00 ]

5アンダー、単独1位で予選を終えた横峯さくら。5番H、第2打を打ち終え、笑顔を見せる

 女子ゴルフツアーのミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン第2日は27日、宮城県利府町の利府ゴルフ倶楽部(6525ヤード パー72)で行われ今季初勝利を目指す横峯さくら(22=エプソン)が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算5アンダーで単独首位に立った。上田桃子(22=ソニー)は3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーのイーブンパーで回り、首位と3打差の4位。首位と2打差の3位には前回大会優勝の三塚優子(24=フリー)がつけ、通算8オーバーの古閑美保(26=キリンビバレッジ)は予選落ちした。

 最終18番、残り3メートルのバーディーパット。横峯はボールを打った後、ボールを後押しするようにパターを前へ前へと2度突き出した。願いが通じたかのようにカップイン。単独トップの通算5アンダーにスコアを伸ばし「パットのラインが読めていた。よく入ってくれた」と笑顔を見せた。2バーディー、2ボギーとスコアを伸ばせないまま迎えた13番で12メートルのバーディーパットを決めて勢いに乗り、16番でも3メートルのバーディーパットを決めて、最終ホールでの単独首位浮上につなげた。
 昨年までの3年間で8勝をマーク。今季も2位が4度、3位が3度の安定した成績で賞金ランクも5位と実力を示している。だが、肝心の優勝だけがないまま、今大会を含めてもう残り10試合のところまで来てしまった。父・良郎氏は勝てない原因の一つに「あれがショックになっている」と、プレーオフの末に申智愛(シン・ジエ)に敗れた3月のPRGRレディースカップを挙げている。首位でスタートした横峯は決めれば優勝の50センチのバーディーパットを外し、さらにプレーオフでも1メートルのバーディーパットを外して涙をのんだ。そのショックがいまだに尾を引いているという。
 今回はその時以来となる首位での最終日を迎える。寒さと難しいピンポジションでサバイバルの様相を呈しているが、パットが好調なだけに「我慢すれば結果はついてくる」と語り「今週はチャンス。期待に応えて勝ちたい」と優勝への意欲をむき出しにした。
 「言うことは大事。言っていれば自己暗示にもなる。プレッシャーと思わずに自分のプレーができれば、それが自信にもなる」。苦い記憶を自らの手で払しょくするために、横峯はあえて勝利を宣言して最終日に挑む。

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2008年9月28日のニュース