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元アルビ戦士の成岡氏 J2降格危機の新潟に必要なことは、失点のリスクを怖れずに点を取りにいくこと

[ 2025年9月26日 04:00 ]

かつて新潟でもプレーした本紙評論家の成岡氏
Photo By スポニチ

 J1リーグ通算303試合に出場し、13年から17年までの5年間は新潟にも所属した本紙評論家・成岡翔氏(41)による「翔’s eye」。今回は23日に行われた第31節の名古屋戦を振り返り、中3日で迎える27日のG大阪戦でのテーマなども語った。残り7試合。12試合も勝ちがなく、J1残留へ崖っ縁のチームに必要なこととは…。

 互いに中2日で迎えた試合。守備を固めて“絶対に失点をしない”という名古屋に対し、新潟はボールを保持したもののバイタルエリア(得点につながりやすい地帯)に攻撃のスペースがない状態で、こじ開けるのは相当に難しいという印象でした。FWで先発出場した長谷川選手、高木選手が何とかしようと積極的に動いていたけど、名古屋が5バックを中心に強固にブロックを組んでいました。

 そういう相手に対し、大事にしなければいけないのはFKやCKなどのセットプレー。ボールの質や入り方によって、得点のパーセンテージを高めることができる。ただ、ここ数試合、新潟は残念ながら精度を欠いています。名古屋戦ではCKが連続する時間帯もあったが、得点を予感させるプレーにつなげることができなかった。単調に、同じようなクロスを放り込むのではなく、ショートパスを使ったり、キッカーを変えるなど、相手の目先を代える工夫も必要だったと思います。

 後半は押し込むような形にはなっていました。ベンチもブーダ選手、モラエス選手らを投入して状況を打開しようとした。本来は起点となる役割を期待されるブーダ選手は相手のブロックが強固なこともあり、サイドに開いてボールを受けるなど臨機応変に動いていた。しかし、開いたスペースを狙うなど他の選手が連動するような動きは、みられなかった。中2日の疲れもあったのかもしれませんが、勝ち点3が必要な試合。終盤に“リスクを冒してまで点を取りにいこう”という雰囲気も感じることができなかったのは残念です。

 残り7試合。27日にはG大阪戦が控えています。4試合連続無得点で12試合も勝ちがない中、鍵を握るのは個で仕掛けることができるブーダ選手とモラエス選手。何をしてもうまくいかないチーム状況で、得点は何よりも雰囲気を変える。勝ち点3にはゴールが必要。次節まで時間は少ないけど、とにかく点を取るためのサッカーを求めてほしい。もう、失点のリスクを覚悟して勝ちにいかなければならない状況。あの手、この手でゴールをこじ開ける。そんな思いが伝わってくるようなプレーが見たいです。

 よく“チーム状況が悪い時に必要なのは何ですか?”と聞かれることがあるけど、“とにかく、もがく、あがくこと”と答えています。良い意味で空気が読めない選手が出てくると、雰囲気が変わることも多い。自分も現役時代、残留争いを何度も経験しましたが、大げさに感情を出したり、ガツガツと相手に当たったり、普段のスタイルと違うことをやったりしました。

 この状況で勝つのは普段より2倍も3倍も労力がいる。でも、やるしかない。そこまで追い込まれています。

 ▽名古屋戦VTR ともに前節から中2日での試合で、アウェーで守備を固めてきた名古屋に対し、ホームの新潟がボールを保持する展開が続くも前半は0―0で終了。後半は途中出場のブーダ、モラエス、奥村らが果敢にゴールに向かうが、ネットを揺らすことはできずスコアレスドローに終わった。ボール保持率53%でシュート数は名古屋の3に対して10を数えたが、得点を予感させるような決定機はなかった。

 ◇成岡 翔(なるおか・しょう)1984年(昭59)5月31日生まれ、静岡県島田市出身の41歳。藤枝東高では中心選手として活躍し、1学年上に長谷部誠、同学年には大井健太郎、岡田隆。03年に入団した磐田では背番号10も背負うなど、主にMFとして163試合に出場して22得点もマーク。計5クラブを渡り歩き、19年に地元の当時J3藤枝で現役を引退。J1通算303試合で35得点。U―17、U―20日本代表。1メートル75、70キロ。

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