×

川崎F ACL8強へ前進 フッキの再来ブラジル人FWエリソン、1号から3発 相手猛攻にも耐えた

[ 2024年2月14日 04:45 ]

ACL決勝T1回戦第1戦   川崎F3-2山東 ( 2024年2月12日    済南 )

<山東・川崎F>前半、先制PKを決める川崎・エリソン=済南(共同)
Photo By 共同

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は13日、東地区決勝トーナメント1回戦が始まり、川崎Fは敵地で行われた山東(中国)との第1戦に3―2で先勝した。新加入のブラジル人FWエリソン(24)が前半28分に今季Jリーグ選手の公式戦第1号となる先制PK弾で流れを呼んだ。ホームの第2戦は20日に行われる。 ACL試合速報

 相手の猛攻にさらされ、辛くも逃げ切ったアウェーの一戦。シュート数でも7―20本と圧倒される厳しい戦いだったが、それでも3得点を挙げて底力と勝負強さを発揮した。突破口を切り開いたのが新加入のエリソンだ。

 「一番大切なのはチームの勝利。それが自分のゴールで始まったことは凄くうれしい」

 今季公式戦初戦でいきなりワントップの先発に入って存在感を発揮した。押し込まれた序盤の連続ピンチをGK鄭成龍(チョン・ソンリョン)の好守でしのぐと、前半19分にエリソンが巧みなボールコントロールから鋭いミドルシュート。徐々に流れを手繰り寄せ、相手ハンドの反則でPKを獲得した同28分、変化をつけた助走から左足で力強い先制弾を右隅に決めた。

 加入初得点後は左足の裏でピッチをこすって走り出す闘牛パフォーマンスを披露した。1メートル80、83キロで胸板が厚く、かつて川崎Fを含めたJリーグで実績を積んでブラジル代表にまで上り詰めたフッキを思い起こさせる。勢い余ったファウルで警告を受ける場面もあったが、前線からの守備でも味方を助けた。

 尊敬する選手にそんな先輩ストライカーの名前を挙げ「プロとして素晴らしい。常に相手に脅威をもたらす」と話す。テレビ番組で体の手入れの仕方も参考にしてきたという。

 チームは21年にMVPに輝くなど5季でリーグ戦53得点を挙げてきたレアンドロ・ダミアンを含め、優勝した昨季天皇杯決勝の先発メンバーから5人が退団。それでも「抜けた時は新しい人が出てくる」と前向きだった鬼木監督の言葉を証明するように、向上心あふれる新戦力がエース候補に名乗りを上げた。

 ◇エリソン 1999年4月13日生まれ、ブラジル・サンパウロ州出身の24歳。キンゼ・デ・ピラシカバから22年にボタフォゴに加入。昨季はサンパウロに期限付き移籍した。ブラジル1部通算33試合8得点。1メートル80、83キロ。利き足は左。尊敬する選手はフッキとインテル・ミラノなどで活躍した元ブラジル代表FWアドリアーノ。

続きを表示

この記事のフォト

「サッカーコラム」特集記事

「日本代表(侍ブルー)」特集記事

2024年2月14日のニュース