×

Jリーグ VAR未実施の新潟―柏戦の原因と再発防止策を発表 原因は委託先とドライバーの確認不足

[ 2023年5月16日 15:32 ]

<新潟・柏>前半、鈴木(中央)がネットを揺らすもノーゴールの判定。小見(左から2人目)はVARのアピール(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 Jリーグは16日、7日の明治安田生命J1第12節の新潟―柏戦(デンカS)でビデオアシスタントレフェリー(VAR)の機材が搭載された車両が手配ミスにより試合会場に到着せず、未実施で行われた件についてメディアブリーフィングを行った。

 前半11分には新潟のMF伊藤の左CKをFW鈴木が頭で合わせ、DFに当たったこぼれ球を再度鈴木が左足で押し込みゴールネットを揺らしたが、判定はオフサイド。VARによる確認作業ができず、試合は0―0の引き分けに終わっていた。Jリーグの窪田慎二執行役員は「両クラブのみなさんにもお伝えしておりますが、本来あるべきものがなかったことに関してお詫びしたい。応援してくださっているファン・サポーターの皆様に対しても大変申し訳なく思っています」と謝罪した。

 VARは本来キックオフ6時間半前に到着し、2時間前までに準備を完了することになっている。リプレーオペレーターの派遣や機材の管理を委託しているA社からドライバー管理会社のB社に4月の中旬にメールで4月29日と5月7日のスケジュール確認を実施。B社が当該ドライバーに両日のスケジュールをメールで送信したが、ドライバーからは4月29日の試合は了承したという返信はあったものの、5月7日の試合に関する記載はなかったという。しかし、B社はこのメールで2試合に関してスケジュール確認ができたと誤認。5月7日の試合も当該ドライバーが担当することが前提でコミュニケーションが取られていたが、試合4日前にB社から当該ドライバーに対して最終確認のメールを送ったが、ドライバーは仕事がないものと認識してメールの確認を行っておらず、メールの返信もなかったがB社からドライバーに対して再度の確認は行われなかったという。

 午後2時開始の試合当日の午前7時の集合時間になり、A社は試合会場に到着していたが、車両が到着していないことが判明。B社が確認したところ、東京から新潟に行く予定の車両が運行されていないことが発覚したという。午前7時半頃にA社からJリーグに連絡が入り、さまざまな可能性が検討されたが、VAR実施は不可能と判断して午前8時半頃にJリーグから両クラブにVAR未実施で行うと連絡したという。
 原因として(1)B社とドライバーのやり取りが1対1になっていたこと、(2)B社とドライバーの確認が曖昧になっていたこと、(3)JリーグとA社、B社の間で各種確認の徹底が不足していたこと、(4)車両移動開始の際の報告フローがなかった、と説明。再発防止策としてB社とドライバーのやり取りは複数人で確認し、最終確認の返信義務を明確にするとし、(3)、(4)についてもJリーグ、A社、B社のスケジュール確認を週次で実施し、車両の移動開始、完了の報告を義務づけるとした。

続きを表示

「サッカーコラム」特集記事

「日本代表(侍ブルー)」特集記事

2023年5月16日のニュース