×

国立沸かせた!「三笘の50メートル」 青き侍5戦ぶり先発で新生森保ジャパン初陣「三笘システム」けん引

[ 2023年3月25日 04:30 ]

国際親善試合   日本1-1ウルグアイ ( 2023年3月24日    国立競技場 )

<日本・ウルグアイ>前半、ドリブルで突破する三苫(撮影・篠原 岳夫)
Photo By スポニチ

 日本代表は24日、東京・国立競技場でウルグアイ代表とW杯後初の国際親善試合を行い、1―1で引き分けた。三笘薫(25=ブライトン)は2列目の左で先発し、後半44分に交代するまでドリブル突破で何度も好機を演出。ゴールこそ生まれなかったが“ジョーカー”から“エース”への進化を予感させた。MF西村拓真(26=横浜)が新体制初ゴール。28日にはコロンビア代表(ヨドコウ)と対戦する。

 “世界の三笘”が満員の国立競技場を沸かせた。満開となった桜の下で迎えた第2次森保政権の初陣。前半2分、鎌田からのパスを左サイドで受けると、ドリブルで約50メートルを独走。最後は3人に囲まれながらも右足でシュートを狙った。「最初に流れをつかむというのは、自分の役割でもある」。惜しくもDFに当たったが、“オレがエース”と言わんばかりのファーストプレーだった。

 この日は代表戦で出場5戦ぶりの先発。システムはブライトンと同じ4―2―3―1が採用された。三笘は左MFでプレーし、サイドバックが中に絞ってビルドアップに参加する新戦術も加えられた。W杯本番ではアジアで通用した4バックとポゼッションを諦め、5バックに近い布陣で堅守速攻を徹底。結果的にドイツとスペインは撃破したが、8強の壁には阻まれた。

 「個で世界に通用するのは三笘だけ」。多くの専門家が声をそろえる中、新生ジャパンはそんな三笘をどう生かすかも大きなテーマ。その中で導入された新戦術は、まさに“三笘システム”だ。今回、戦術練習ができたのはわずか2日間。三笘も「後ろからビルドアップして僕のところにつけてからの連係とか、難しいところがあった」と振り返ったが、「チャレンジしていることなので、試しながらやれればチームとしての積み上げにもなる」と前向きに捉えた。

 三笘がボールを持つたびに沸いた。世界屈指のドリブラーは見せ場をつくったが、得点を決められず「あれだけ期待してくれて大きな声援をくれるというのはなかなかない」と感謝を口にしつつ「結果で応えるのが必要。その器ではなかった。次は取り戻すという作業になる」と反省を口にし、28日のコロンビア戦を見据えた。

 「先発の方がやりやすさはある。常にスタメンでいることが大事」と三笘。切り札から絶対エースへ。まだ見ぬ景色を目指す新生ジャパン、そして三笘の新たな挑戦が始まった。

 ≪1221日ぶり声援を力に≫新型コロナウイルスの感染拡大以降、日本代表の試合で初めて声出し応援が可能となった。声出し応援は19年11月19日の国際親善試合ベネズエラ戦以来、1221日ぶり。W杯カタール大会後最初の国際親善試合となったウルグアイ戦、コロンビア戦(28日、ヨドコウ)ともにチケットが完売。声を出す際はマスク着用が求められているものの、全席で声出し応援が可能となり、スタメン発表で三笘の名前が呼ばれるとひときわ大きな歓声が上がった。

続きを表示

2023年3月25日のニュース