×

札幌GK菅野 ビッグセーブ連発で無失点 敵地で貴重な勝ち点1

[ 2023年2月19日 06:00 ]

明治安田生命J1第1節   札幌0―0広島 ( 2023年2月18日    Eスタ )

<札幌・広島>試合後に赤池GKコーチとハイタッチを交わす菅野
Photo By スポニチ

 敵地で貴重な勝ち点1だ!コンサドーレ札幌は18日、エディオンスタジアム広島で広島との開幕戦に臨み、0―0で引き分けた。開幕戦の無失点は、J1では12年(△0―0磐田)以来11年ぶり。昨季3位の強敵相手に決定機を何度もつくられたが、GK菅野孝憲(38)が3度のビッグセーブで無失点。2年連続ドロースタートとはなったが、就任6年目となるペトロヴィッチ監督(65)は守護神の活躍を称賛した。

 背番号1が初戦から神懸かった。韓国の兵役を終えて今季から復帰した韓国代表GK具聖潤クソンユン(28)とのし烈な争いを制して立った開幕ピッチ。ビッグプレーでチームを救った菅野に、ペトロヴィッチ監督は「言うなれば、今日(の試合)は“菅野の1ポイント”。広島が内容的にも上回ったが、こういう試合をもぎ取った1ポイントには満足している」とうなずいた。

 「キャンプでうまくいかないことが多くて。何としても開幕戦で勝ちたかったので、ああいうプレーができて良かった」。

 立て続けに2度決定機を防いで迎えた後半27分。至近距離からのシュートをゴールライン上で左足だけではじいた。13本のシュートを浴び、自陣でのCKも12度あったが「90分間集中して体を張れた」。試合後は具聖潤と抱き合って喜んだ。

 キャンプ中は対外試合6試合で未勝利。開幕前最後となった11日のJ2熊本戦では主力組が1―4で敗れ、その後に選手間で緊急ミーティングも実施した。「みんなもがき苦しんだ」と12日の練習後も選手間で異例の2日連続ミーティングを開いた。だからこそ菅野は「練習試合を通して無失点で終わったのも初めて。そういう意味では前を向いて結果とともに進んでいける大きな試合になった」と口にした。

 昨季からFW興梠やFWガブリエル・シャビエル、MF高嶺ら主力が抜け、指揮官は「ゼロからの構築」を強いられた。さらにFW小柏やMFルーカスがキャンプ中に負傷離脱。この日は我慢のサッカーで勝ち点1をもぎ取った。

 菅野はサポーターにも感謝した。この試合から菅野のチャント(応援歌)が解禁され「札幌で初めて僕の歌ができて正直テンションが上がった」と振り返った。次節25日、札幌ドームで神戸相手のホーム開幕戦を迎える。再び菅野が、今季初勝利へけん引する。
(青木 一平)

続きを表示

2023年2月19日のニュース