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日本代表MF守田 W杯1次L初戦の難敵ドイツに「チャンスというか全然勝てる」

[ 2022年10月14日 04:30 ]

ポルトガル1部スポルティングの日本代表MF守田英正(C)HEROE
Photo By 提供写真

 11月20日に開幕するW杯カタール大会まであと約1カ月と迫った。本紙のW杯関連企画では、今回から日本代表選手のインタビューをお届けする。第1回は今夏にポルトガル1部サンタクララから同1部の名門スポルティングに移籍し、日本代表でも今や不動のボランチとして君臨するMF守田英正(27)。自身初となるW杯への思い、1次リーグ初戦で対戦するドイツの攻略法などを語った。(取材・構成 垣内 一之)

 ――9月の日本代表ドイツ合宿では、4―2―3―1布陣に再トライした。手応えは?

 「守備のアプローチの仕方だったり、ベースみたいなものは共有できた。そこは収穫」

 ――課題は?

 「相手が試合中にシステム変更したとき、どうやって守備対応するかまで話せなかった。本番までには必ずチームで共有できるようにしたいです」

 ――21年の海外移籍はW杯も見据えての決断?

 「W杯だけでなく、ビッグクラブで活躍したいという目標があった。それを逆算して海外移籍するのが必要だと感じ、サンタクララに行きました」

 ――首都リスボンから約1500キロ離れた孤島での生活。移動も大変だった?

 「大変でした。どこに行くにも、リスボンでのトランジットが必要。代表で日本に戻るときも、移動で2日間は無駄にする形だったので、トレーニングで体を思いっきり追い込んで帰るようにしていました」

 ――活躍が認められ、今季は名門に移籍。

 「名門クラブは環境面が素晴らしい。サッカーのレベルも戦術も、全てが違う。環境の充実度は、選手にとって結果に直結する部分。今年1月には子供(第1子の長女)が生まれたので、家族の安全面だったり、凄くありがたいなと思ってプレーしています」

 ――今季は欧州CLにも初出場。

 「自分が小学生の頃から憧れてきた大会。そこでプレーできるのは幸せ。1次リーグを突破できたならいいなと思います」

 ――W杯1次リーグの組み合わせは?

 「“凄い、そこに入るか!”という気持ちでした。楽しみですし、チャンスだと思っています」

 ――初戦の相手ドイツの分析は?

 「代表のドイツ合宿中に、0―1で負けた(9月23日の)ハンガリー戦を見ました」

 ――印象は?

 「Bミュンヘンの選手が主体なのですが、チーム自体が今季、あまり調子が良くない。その影響なのか、代表はさらに一体感に欠け、意思の疎通が図れていないように思います。それはドイツでプレーしている選手も言っていました。ハンガリーはブロックを敷いて、徹底した守りからのカウンターを仕掛けていた。ドイツは嫌がっていたので、大いに参考になりました」

 ――勝つチャンスは?

 「ハンガリー戦を見た選手は、誰もがチャンスはあると考えたと思います。チャンスというか、全然勝てるなと思いました」

 ――中盤ではキミヒ、ギュンドアンと対峙(たいじ)する。

 「キミヒのパスは抑えないといけない。それと、僕はムシアラが凄くいい選手だと思っている。彼が出てきたときに、どうやって止めようかというのは考えています。(トップ下の)ミュラーも多才な選手で厄介。あとはFWハーバーツ。その4人には、ボールを持たせないようにしたいなというイメージです」

 ――W杯でどんなプレーをしたい?

 「活躍したいです。チームを勝たせることが第一ですけど、僕が勝たせる側になれるかどうか。日本が勝ち進めば、周囲にもしっかりと見てもらえる。僕のキャリアアップにもつながっていくと思うので、まずは1次リーグ突破が第一だと思います」

 ◇守田 英正(もりた・ひでまさ)1995年(平7)5月10日生まれ、大阪府高槻市出身の27歳。金光大阪高から流通経大に進学し、18年に川崎F入り。1年目でボランチの定位置を確保しリーグ連覇に貢献。自身2度目のリーグ優勝となった20年にはベスト11にも選出。21年1月にポルトガル1部サンタクララ、22年7月に同1部の名門スポルティングに移籍。日本代表は18年9月に初招集され、国際Aマッチは17試合2得点。1メートル77、75キロ。利き足は右。

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2022年10月14日のニュース