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森保ジャパン無得点…ターンオーバー不発 攻撃ちぐはぐ“Bチーム”に再考必須

[ 2022年9月28日 04:00 ]

サッカー国際親善試合   日本0-0エクアドル ( 2022年9月27日    ドイツ・デュッセルドルフ )

<日本・エクアドル>試合後、円陣で話をする森保監督(撮影・小海途 良幹)
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 ドイツ遠征中の日本代表は27日、W杯メンバー発表前最後の親善試合でエクアドルと0―0で引き分けた。森保一監督(54)は2―0で快勝した米国戦(23日)から先発を全員入れ替えるターンオーバーにトライしたが、ゴールと勝利には結びつかなかった。W杯メンバー26人は10月下旬~11月上旬に発表され、カナダ戦(11月17日、UAE)を経てW杯カタール大会(11月20日開幕)に臨む。

 本番を想定した「2チーム構想」は不発に終わった。米国戦から先発全員を入れ替えた“Bチーム”はちぐはぐさが目立った。手応えをつかんだはずの前線からの激しいプレスも連動性を欠くなど、前半は指揮官の「誰と組んでも機能する」という狙いとはほど遠い内容だった。

 先発総入れ替えは、W杯で勝つための施策だった。中2日で6試合を戦った昨夏の東京五輪、1試合ごとに先発入れ替えを試した6月の強化試合4戦でも常に代えずに使い続けた遠藤、吉田の柱2人も、今回は初めて代えた。それはW杯初戦のドイツ戦を「心身ともに中3日で回復できないような試合をしなければ、勝ち点3を取るのは厳しい」と位置づけたからだった。

 第2戦のコスタリカ戦を想定したターンオーバーだったが、前半、攻撃はほぼ見せ場がないまま終了。日本側のCKも後半32分までなかった。セットプレーからの得点は海外組も交えた陣容で臨んだ試合では21年6月15日のW杯アジア2次予選キルギス戦を最後に生まれておらず、課題は残ったままとなった。

 ただ、劣勢に立たされた中でも最後までゴールを割らせなかった粘り強さは収穫で「本大会でも力のあるチームに対して劣勢の時間帯はある。粘り強く戦いながら、相手に得点を与えず、攻めるチャンスをつくることを前後半やってくれた」と指揮官はうなずく。W杯出場国相手に2試合連続無失点は収穫だ。

 6月はブラジルなど強豪相手に伊東ら個の突破頼みの限界が露呈。改めて「いい守備からいい攻撃」と連動を強調した今合宿では布陣を4―2―3―1に変え、米国戦では高い位置で奪い素早く攻撃に転じる狙いがはまったところもあった。ただAチームとBチームの差は想像以上に大きく、「2チーム構想」の修正や再考は必須。W杯開幕までのタイムリミットは刻一刻と近づいている。

 ≪代表発表直前6度目無得点≫日本は7度目のW杯出場で、メンバー発表前の最後の試合が無得点だったのはこれで6度目。スコアレスドローは98、06年に次ぎ3度目となった。得点を挙げたのは、14年ブラジル大会前のニュージーランド戦(○4―2)だけ。最後のアピールの機会で、攻撃陣は今回も不発に終わった。

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2022年9月28日のニュース