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【追球 SOCCER】攻守に「前の守田」4―2―3―1のWボランチで「後ろの遠藤」と絶妙バランス

[ 2022年9月25日 04:30 ]

国際親善試合   日本2-0米国 ( 2022年9月23日    デュッセルドルフ )

<日本・米国>ダブルボランチで中盤を支えた守田(右)と遠藤(左)(撮影・小海途 良幹)
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 日本代表は24日、国際親善試合エクアドル戦(27日、ドイツ・デュッセルドルフ)に向けた練習を同市内で行った。23日の米国戦は2―0で勝利。従来の4―3―3ではなく4―2―3―1で臨む中、2ボランチの一角に入ったMF守田英正(27=スポルティング)が躍動。コンビを組んだMF遠藤航(29=シュツットガルト)との見事な連係でMVP級の働きを見せた技巧派の変化を分析した。

 水を得た魚のようだった。米国戦で4―2―3―1を採用した日本にとって、中盤の底に配置される2枚は“心臓部”。守田は遠藤とのコンビで「いい守備からいい攻撃」(森保監督)を遂行するための中心を担った。ここ1年採用してきた4―3―3の中盤は逆三角形で、中盤の底のアンカーが遠藤、インサイドハーフの守田は一列前。“原点”に戻ったダブルボランチで横並びになったが、これまで培った「前の守田、後の遠藤」の関係性が良い形で表れた。

 遠征2日目に守田が「より前に絡んでいく姿勢を2試合で見せたい」と意気込んでいた中、攻撃で先制点を演出。前半25分、伊東が右サイドでボールを奪ってドリブルし、鎌田は逆サイドへ。そのスペースへ飛び出した守田を経由し、ゴールが生まれた。守田がより前線で攻撃に絡んだことはデータにも表れており、この試合のパス62本のうち、アタッキングサード(AT=ピッチを3分割した最も敵陣側)からのパスが17本、同エリアへのパスは22本で両チーム合わせて最多。一方で遠藤はパス51本のうちミドルサード(MT=ピッチを3分割した中央)からが7割以上の37本だった。

 守田は遠藤との2ボランチの関係性について「自分は2ボランチの感覚で(立ち位置を)低くとって、航くんがいい形でつぶして前向きで奪えていた」「航くんも僕と組んでいたら、たぶん安心していると思う。だからこそ、自分も航くんが6番(1ボランチ)みたいなポジションを取ってるときは前に行きやすい」と説明。守備での象徴的な場面が後半15分で、相手の最終ラインから中盤に縦パスが入ると、すかさず守田がプレス。追いかけた先で、最終的に遠藤がボールを回収した。ダブルボランチが文字通り攻守の要となった新布陣の成功は、16強の壁を突破するための基盤と自信になったはずだ。

 ▽日本代表―米国代表VTR 日本は「4―3―3」からトップ下を置く「4―2―3―1」に布陣を変更して臨み、2―0で快勝した。前半25分、トップ下で先発したMF鎌田がカウンターからMF守田との連係で先制ゴール。一時はオフサイドと判定されたがVARの末に得点が認められた。後半23分から途中出場したFW三笘は同43分、左サイドからペナルティーエリアに進入し、囲まれながらもゴール。守備陣も無失点に抑えて、W杯出場国同士の一戦を制した。

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2022年9月25日のニュース