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川崎F 鹿島破り首位・横浜に勝ち点2差 今季3度目“14分ゴール”が決勝点の脇坂「勝ててうれしい」

[ 2022年8月27日 21:55 ]

明治安田生命J1リーグ第27節   川崎F2―1鹿島 ( 2022年8月27日    等々力 )

<川崎F・鹿島>前半、ゴールを決めた川崎F・脇坂は喜ぶ(撮影・西海健太郎)
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 ホームの川崎Fは鹿島との上位対決を2―1で制し、3連覇へと前進した。前半8分にPKをFW家長昭博(36)、同14分に直接FKをMF脇坂泰斗(27)が決め、早々に有利な展開に持ち込んだ。消化試合数がそろった首位・横浜との勝ち点差は「2」まで肉薄。3位に浮上した。

 監督に就任してからリーグ戦で一度も負けていない相手でも、試合前から鬼木監督の警戒心は強かった。開始からどちらがより戦う姿勢を出すか、それが結果に直結すると感じた。イレブンには「自分たちから襲いかかるように行こう」と声を掛け、ピッチに送り出した。選手は集中力高く試合に入り、前半は相手の枠内シュートをゼロに抑えて2得点。王者の貫禄を見せた。

 先制点はFW家長が奪った。前半8分、自身が倒されて得たPKを左上に蹴り込み、全4得点に絡んだ前節の福岡戦に続きPKを成功させた。前半14分にはMF脇坂が直接FKで追加。ファーサイドの右ネットに、グラウンダーのシュートを蹴り込んだ。元日本代表MF中村憲剛氏の「14」を引き継いだ今季、公式戦で決めた5得点のうち、3得点を前半14分に記録。背番号との縁を感じるゴールが白星に結びついた。「結果だけが求められているゲームだったので、勝ててうれしい。(FKは)狙い通りです。ニアを警戒しているかなと思ったので、意表を突くイメージで蹴りました」と喜んだ。

 2―1で突入した最終盤、鬼木監督は5バックに布陣を変え、確実に白星を守る選択をした。前日の練習では試さなかったというが、「そのときそのときで感じたことをピッチで表現したい。選手もそれに応えてくれた」と感謝。ラストワンプレーで追いつかれて敗退した、ルヴァン杯C大阪戦の教訓も生きた。「選手も最後の時間の使い方は意識していましたし、実際そういう声が中で掛かっていた。力のあるチームに対して彼らがああいうことができたのは次につながる」。終了のホイッスルが鳴ると家長は芝に膝をつき、DF谷口は拳を強く握った。

 新型コロナ禍で人数不足に陥った窮地から今月が始まり、荒波を乗り越えて首位に勝ち点2差まで猛追した。この試合では正GK鄭成龍(チョン・ソンリョン)とエースのFWレアンドロ・ダミアンが欠場。一方でMF大島が右ハムストリング肉離れから5試合ぶりに復帰と好材料もあった。延期による代替試合の31日鳥栖戦で勝利すれば、暫定ながら首位に立つ。19年はかなわなかった3連覇への道筋が、くっきりと見えてきた。

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2022年8月27日のニュース