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清水の乾 117日ぶりJピッチ 岡ちゃん、息子の後押し励み「感謝」の再出発 途中出場で勝ち点1貢献

[ 2022年8月1日 05:30 ]

明治安田生命J1第23節最終日   清水3ー3鳥栖 ( 2022年7月31日    アイスタ )

<清水・鳥栖>後半、シュートを放つ清水・乾(左)(撮影・西海健太郎)
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 明治安田生命J1リーグは31日、1試合が行われ、清水はホームで鳥栖と3―3で引き分けた。勝ち点を21としたが、得失点差で最下位脱出は次節以降へ持ち越しになった。6月9日付でC大阪を退団し、7月22日に加入した元日本代表MF乾貴士(34)は初のベンチ入り。1点を追う後半18分から途中出場し、117日ぶりにJのピッチに立った。

 会場から送られた大きな拍手が、乾に向けられた期待の表れだった。味方がゴールを決めて反撃ののろしが上がった直後の後半18分に投入された。C大阪時代の4月5日の柏戦以来のJのピッチ。同30分には左サイドでパスを受け、得意の仕掛けから味方のミドルシュートを引き出した。

 「いろんな方に支えてもらって、また復帰できた。本当に感謝しかない」

 規律を乱す行為が発端で、6月にC大阪との契約が解除に。引退も考えたが、元日本代表監督の岡田武史氏から「サッカーを続けて」と連絡をもらい、息子も「やめないで」と訴えたという。再スタートを切り「岡田さんから声をかけてもらったのはうれしかったし、息子からも“やめてもいいよ”と言われると思っていた。励みになった」と喜んだ。

 6月中旬からJ2岡山の練習に参加。必要としてくれた清水の大熊清GMとの信頼関係から始まった縁は急速にチーム全体へ浸透している。数日でリカルド監督から「昔からいる選手のようだ」と言われるほど溶け込み、降格圏脱出へ「みんながバラバラにならないことが一番大事」と率先してチームの雰囲気づくりもしている。

 この日は最大2点差を追いつく起爆剤となった。しかし、何より欲しいのはチームを浮上させる勝ち点3だ。「今後(ゴールを)決めきれるような仕事をしたい」。乾は真の救世主となる覚悟をはっきりと、口にした。

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2022年8月1日のニュース