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川崎F、非常事態で完敗 フィールドプレーヤー控え2人だけ ベンチ5人のうち3人がGK

[ 2022年7月31日 04:50 ]

明治安田生命J1第23節第1日   川崎F1ー3浦和 ( 2022年7月30日    埼玉 )

<浦和・川崎F>川崎Fのサブメンバーは5人だった(撮影・西海健太郎)
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 明治安田生命J1リーグは30日、各地で8試合が行われ、新型コロナウイルス陽性者が相次いだ川崎Fは敵地で浦和に1―3で敗れた。ベンチは7人に満たない5人。うち3人をGKが占めるのはJリーグ初の異常事態となった。また、横浜は鹿島との首位攻防戦を2―0で制し、勝ち点差を8に広げた。E―1選手権に出場したMF岩田智輝(25)が右足で今季初ゴールをマークするなど全得点に絡む活躍。チームを19年以来の王座奪回へとまた一歩前進させた。

 新型コロナ第7波の影響をまともに受けた川崎Fが苦杯を喫した。開始4分の失点が重く響き、1―3の完敗。E―1選手権の韓国戦から中2日でフル出場したDF谷口は「準備が難しい中でもできる限りやり、自信を持ってピッチに立つことまではできた。結果的に試合の入りで大きなミスをしてしまい、非常に悔しい」と表情をゆがめた。

 コロナ下の規定ではGK1人を含む13人がいれば試合は開催できる。クラブは26日に1人、28日に5人、29日に4人の陽性を発表。今週は紅白戦も行えなかった。ベンチ入り5人は、06年に規定が7人となって以降で最少タイ。うち3人はGKというJ史上初の珍ラインアップだった。

 ベンチのフィールドプレーヤー(FP)はDF山村とFW宮城のみ。鬼木監督は後半28分に宮城を投入後、同33分にはDFの山村をFWとしてスクランブル起用した。結果的にFPと一緒にアップし、ベンチではFP用のユニホームを着て待機した安藤と早坂に出番はなし。非常事態を交代2人で戦い切った。

 今月は6日の鳥栖戦に続き、16日の名古屋戦も中止となった。特に、名古屋戦は複数の感染者が出た名古屋が保健所の指導を“誤認”しての中止。「簡単に延期になったりするのかな?という思いは当然みんなあった」と鬼木監督。選手には「今日のゲームは問題提起のゲームになるかもしれない。全員で力を合わせて勝とう」と伝えて鼓舞。意地でも欲しい白星だった。

 今後は浦和戦を皮切りにルヴァン杯も含めて15日間で5試合を戦う過密日程に突入。来季加入内定者の2種登録も視野に入れながら、最大の難局を乗り切っていくことになる。

 《06年以降ベンチにGK3人史上初》Jリーグのリーグ戦で、ベンチにGK3人を登録したのは川崎Fが初めて。GK2人はJ1で過去2度あり、06年4月29日に千葉が大分戦(○3―0)、コロナ下の20年11月8日に仙台が鳥栖戦(●0―3)で登録した(ともに出場なし)。またベンチ要員の上限が5人から7人に拡大された06年以降、2人少ないベンチ5人は最少タイで2度目。09年6月27日に故障者が続出した千葉が大宮戦(●0―2)にベンチ5人で臨んだ例がある。

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