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小池 24日E-1選手権・中国戦でデビュー濃厚 JFLアマ契約からW杯まで成り上がる!

[ 2022年7月23日 05:25 ]

ボール回しをする小池(右から3人目)(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 東アジアE―1選手権に出場している男子の日本代表は22日、第2戦の中国戦(24日、豊田ス)に向けて千葉市内で調整した。代表デビューが濃厚なDF小池龍太(25=横浜)は、アマチュア契約でプレーしたJFL山口(現J2)からはい上がった苦労人。アマでのスタートからW杯出場へ、JFAアカデミー出身の万能DFが、日本サッカー史上最大の“下克上”に挑む。

 小池がさまざまな思いを胸にデビュー戦のピッチに立つ。22日の練習でも積極的に声を出すなど元気な姿を披露。練習前にはオンライン取材に応じ、右サイドバックで先発が濃厚な中国戦へ「チームを助けられるようなプレーをしたい」と意気込みを語った。

 努力を重ね、はい上がってきた。中高でプレーしたJFAアカデミー福島からプロを目指したが、Jリーグからのオファーはなく、当時JFLの山口(現J2)からキャリアをスタート。しかも当初はアマチュア契約だった。それでも諦めずにJ3、J2、J1と徐々に階段を上り、ついにはA代表に初招集。同様に成り上がりを目指す選手に対し「何かを感じてもらえたら」と、活躍してプレーで指針を示す覚悟だ。

 JFAアカデミー出身の誇りも胸に戦う。女子ではMF成宮、DF乗松ら続々と代表入りを果たしているが、男子の卒業生では小池が初。それだけに「男子も人数を増やしていけるように、自分が評価されないといけない」と強い責任を口にする。

 中学の卒業式だった11年3月11日に、東日本大震災を経験。その中でサッカーを続けられた感謝は今も忘れていない。「その思いが強かったからこそ努力を続け、アカデミー卒業生として代表に来られた」と小池。両サイドバックほか、ボランチもこなすJ屈指のユーティリティーが、かつてない“下克上”を目指す。

 ◇小池 龍太(こいけ・りゅうた)1995年(平7)8月29日生まれ、東京都出身の26歳。松が谷FC―横河武蔵野FCジュニア―JFAアカデミー福島を経て、14年に当時JFLの山口に加入。J3参入、J2昇格に貢献し、16年11月にJ1柏に完全移籍。19年8月にベルギー2部ロケレンに完全移籍したが、破産により20年5月に横浜に完全移籍。いとこは元日本代表MF中島翔哉。1メートル70、67キロ。

 ▽JFAアカデミー福島 日本協会や県が連携し、中高生のサッカーエリートを育成する教育機関・養成システムで06年に開校した。11年の東日本大震災による原発事故の影響で11年度から静岡に拠点を移し、21年度から男子のみが福島に復帰した。男子は中学3年間、女子は中高6年間のコース。GKオビ・パウエル・オビンナ(横浜)、FW金子翔太(磐田)らが卒業生。

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2022年7月23日のニュース