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南アフリカ下部リーグのV争いで八百長競演 59―1でO・G41点、33―1で7点 4チーム永久追放に

[ 2022年6月9日 14:31 ]

 サッカーの南アフリカ下部リーグで耳を疑う八百長試合が仕組まれ、関与した4チームが永久追放処分を受けたと英BBCなど複数の海外メディアが9日までに報じた。5月22日に行われた4部相当のモパニ地域リーグ最終節でマティヤシFCがヌサミ・マイティバーズに59―1で圧勝し、そのうち41点がオウンゴール。一方でシブラニ・デンジャラスタイガースもコトコ・ハッピーボーイズを33―1で破り、7点がオウンゴールだった。

 得失点差にもつれ込んでいた優勝争いで首位シブラニを上回るために18点差の勝利が必要だった2位マティヤシが3位ヌサミと共謀。前半を22―0で折り返すと、これを聞いたシブラニも相手に八百長を持ちかけ、大量失点したコトコは7人で試合を終えたという。マティヤシの試合でも相手は退場者が出たため最後は7人だったという。

 当該両カードが3月に行われた際はマティヤシは2―1で勝利、シブラニは2―2の引き分けだった。あまりに不自然な結果に試合から3日後には規律委員会が開かれ、八百長による処分が決定。チームの永久追放に加え、両チームの関係者に5~8年、マッチ・オフィシャルに10シーズンの資格停止処分が科され、近く選手に対する処分も決まる見通しだ。また、上位3チームが失格となったため、4位で日程を終えたガウラ・クラシックが繰り上げ優勝になった。

 関係者は「マティヤシのゴールは正しく記録さえされていない。主審はレポートに、ただ“背番号2が10点”“背番号5が20点”などと書いているだけ。オウンゴールも41点。どうやって記録したんだ?」とあきれ顔。前半に退場になったはずの選手が後半に得点者となっていたとケースもあったという。

 また、59失点したヌサミのトゥワラ監督は、選手がシブラニに対する怒りから八百長に協力したと指摘した。過去に対戦した際に「審判もシブラニの一味と言われた」とし「我々が4点決めても認められず、相手がサイドネットに当てたボールがゴールになった。南アフリカ・サッカー協会に報告すると“審判の判定が最終判断”と言われた」という。「彼らはこの試合に勝っても得るものはなく、選手の気持ちは試合にはなかった。監督として彼らを後押ししたが、難しかった。できることは何もなかった」と振り返った。

 BBCは、アフリカでは大量ゴールによる不自然な試合結果は珍しくないと指摘。13年にはナイジェリアで昇格を争った2チームがそれぞれ79―0、67―0というスコアで勝利を収め、八百長で10年間の追放処分を受けたことがあるという。

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