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森保監督 欧州視察で得たW杯同組スペイン攻略法 ELでバルサ倒したEフランクフルトからヒント

[ 2022年4月29日 05:30 ]

日本代表の森保監督
Photo By スポニチ

 24日に欧州視察から帰国した日本代表の森保一監督(53)が28日、オンライン取材に応じた。W杯カタール大会(11月21日開幕)の組み合わせ抽選会出席後、欧州を行脚した指揮官はドイツ滞在中の8日に欧州リーグ準々決勝Eフランクフルト―バルセロナ戦を観戦。W杯1次リーグ第3戦で対戦するFIFAランキング7位の強豪スペイン撃破に向けて貴重な情報を入手したことを明かした。

 欧州リーグ準々決勝Eフランクフルト―バルセロナ戦第1戦を観戦し、第2戦の映像もチェックした森保監督は「スペインのサッカーとバルサのサッカーはイコールではないけど、同じ志向をしている。フランクフルトがバルサを研究して撃破した。フランクフルトから戦い方のヒントをもらった」と語った。

 Eフランクフルトは、守備時に5バックでブロックを築き、中盤から前の選手がハードワーク。ビルドアップ能力の高い相手に組織的なプレスを仕掛けた。そしてボールを奪うと、縦にパスを出して一気に攻め上がり、バルセロナを混乱させた。

 森保監督は「バルサの4―3―3を5―4―1でうまく受けてダメー
ジになる崩され方をせずボールを奪い素早い攻撃でチャンスをつくった。守備だけの守備ではなく攻撃につながるところは参考になった」と分析した。

 金星奪取に貢献したのがトップ下の鎌田大地(25)。守備では前線でボールを追い、攻撃では緩急を付けてアクセントになり得点に絡んだ。

 「ライン間に入って、相手が守りづらいポジションで起点になるプレーをバルサは嫌がっていた。そこから周りにパスを供給しゴール前に入っていく、彼の良さが出ていた」。鎌田は今年日本代表に選出されていない。指揮官は6月の招集には言及しなかったものの高い評価を口にした。

 6月は難敵との4試合が組まれた。森保監督は「戦術コンセプトの浸透を図る。戦い方の幅を広げる。個々の能力をしっかり見る。その3つをやっていく」と強化方針を示した。30人前後を招集する予定で「最終予選に招集していない選手を見たい」と新戦力テストにも意欲を見せる。W杯本大会に向けたリスタートとなるこの時期に、Eフランクフルトを参考にしたスペイン対策にも着手することになりそうだ。

 ☆欧州リーグ準々決勝第2戦、Eフランクフルト3―2バルセロナ(4月14日) ホームの第1戦を1―1で引き分けたEフランクフルトは敵地の第2戦で前半4分にコスティッチが先制PK弾を決め、同36分にボレが追加点。後半22分には鎌田のアシストでコスティッチが加点した。後半アディショナルタイムに2失点も、リードを守って2戦合計4―3で準決勝進出。ボール保持率で26―74%と圧倒されながら、カウンターを軸にシュート数16―10本と“手数”で上回ってゴールにつなげた。

 ≪ベースキャンプ地、カタール強豪施設候補≫森保監督はW杯期間中のベースキャンプ候補地としてカタールの強豪クラブ「アルサド」の施設を視察したことを明かした。「決まっていない」と前置きしながらも「アルサドの練習場を見たがトレーニングができるピッチが何面もあるし、クラブハウスも事前の準備や練習後のトリートメントもできる。全てが整っていて素晴らしい施設だと思う」と絶賛していた。

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2022年4月29日のニュース