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川崎F アジア初制覇へ「総力戦」でACLクラブ最多8発快勝 先発10人入れ替え

[ 2022年4月19日 05:30 ]

ACL1次リーグ第2戦   川崎F8―0広州FC ( 2022年4月18日    ジョホールバル )

<川崎F・広州FC>競り合う川崎F・五十嵐(手前)
Photo By ゲッティ=共同

 東地区I組の川崎Fは18日、第2戦で広州FC(中国)に8―0で大勝し、今大会初勝利を挙げて勝ち点を4とした。鬼木達監督(47)は、1―1で引き分けた15日の蔚山(韓国)戦からフィールドプレーヤー全員を入れ替え、若手主体の相手にワンサイドゲームを展開。1試合8ゴールはクラブのACL最多タイ記録となった。中2日で21日にジョホールDT(マレーシア)と対戦する。

 アジア初制覇を目標に掲げる川崎Fが、文字通りの「総力戦」で突破に一歩、近づいた。初戦からフィールド全員が入れ替わり、先発の中にDF登録は車屋ただ一人。大胆な采配でチームの勢いを保ち、結果的にシュート数27―1と圧倒的な内容で大勝した。鬼木監督は「選手のアグレッシブさに感謝したい。期待に応えてくれた」と高く評価した。

 試合は知念が2ゴールで口火を切ると、車屋が蔚山戦の同点弾と同様にCKのこぼれ球から3点目。小林も2得点と続いた。5―0で迎えた後半は宮城、加入後初得点のチャナティップ、最後は再びCKから車屋。中国スーパーリーグ開幕に向けて国内にトップチームを残すため、最年長が22歳という若手中心の相手を一蹴した。

 鬼木監督が大胆な采配をできたのは、大会の1カ月ほども前から「(ACLは)総力戦になる」と意識付けを行ってきたから。若手も目の色を変え、出番に備えた。開幕直前には「みんなよくやってくれています、正直」と起用を悩ませる事態にうれしい悲鳴を漏らすこともあった。

 この一戦で先発の松井、途中出場の五十嵐、17歳の高井がプロデビュー。戦力の底上げと大勝との両立に成功した。中盤の松井や瀬古らを本職外のサイドバックで起用する柔軟性も披露。主力の体力を温存した中で得失点差を稼げたことは大きい。指揮官は「ここから非常に難しいゲームが続いていくので、チーム全員で気を引き締めていかないといけない」と中2日で続く残り4試合を見据えた。

 ≪クラブの大会1試合最多得点タイ≫川崎Fが8得点で大勝。昨季ユナイテッド・シティー(フィリピン)戦で記録したクラブの大会1試合最多得点に並んだ。日本勢の最多得点は、06年にG大阪がダナン(ベトナム)戦でマークした15点。

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2022年4月19日のニュース