G大阪　福田が決めた！　“熱い”片野坂監督に3戦目で初勝利プレゼント　「何とか逃げ切って良かった」

明治安田生命J1第2節   G大阪1－0浦和 （ 2022年2月26日    埼玉 ）

＜浦和・G大阪＞後半、ゴールを決め喜ぶG大阪・福田（右）＝撮影・西海健太郎
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　7試合が行われ、G大阪はMF福田湧矢（22）の決勝弾で浦和に1―0の勝利を収めた。今季から就任した片野坂知宏監督（50）にとっては、公式戦3試合目で待望の初勝利となった。

　試合終了の笛が鳴った瞬間、片野坂監督を中心に大きな輪ができた。福田の1点を守り切って就任後初勝利。「何とか逃げ切って良かった」と安堵（あんど）の笑みを浮かべた。

　開始早々からサンドバッグ状態。リーグ開幕の鹿島戦とルヴァン杯のC大阪戦でも弱点となっていたサイドの守備は、改善されないまま。GK石川の好セーブや守備陣の必死のブロックでしのいだがピンチの連続だった。その中で勝機を引き寄せたのは、指揮官の“変則パンチ”だった。

　後半開始からFWレアンドロ・ペレイラをベンチに下げ、1メートル65の大卒新人FW山見を1トップの位置で投入。「（1メートル78の）宇佐美を1トップに…とも考えたが相手の立場から見れば山見の機動力の方が嫌かな、と」。選択したのは高さやうまさではなく、スピードと運動量。山見が相手DF陣にプレッシャーをかけることで相手のリズムを崩し、自チームの守備を安定させることに成功した。そして唯一の決定機を仕留めた。

　決勝点を挙げた福田は「熱い監督で、ガンバを変えたいという強い思いが伝わってくる人。選手全員が勝たせたいと思っている」と強調する。のどあめをなめていないと試合後は声が出ないくらい大声を張り上げ続ける指揮官の姿は、早くも選手の心をつかんでいる。

　「内容からいえば浦和さんの試合だった。その中で粘り強く勝利につなげたのは良かった」。100点満点ではないが、開幕2連敗スタートのチームにあって勝利に勝る良薬はない。次戦は昨季まで率いた古巣・大分とのルヴァン杯。内容も積み上げて、公式戦2連勝をつかみ取る。（飯間　健）