止まらない！デンマーク、優勝した92年以来の4強

欧州選手権準々決勝   デンマーク2―1チェコ （ 2021年7月3日    アゼルバイジャン・バクー ）

　デンマークが2―1でチェコに競り勝ち、初優勝した1992年大会以来の4強入りを決めた。前半5分にMFデラネイが先制点を挙げると、同42分にFWドルベアが2戦連続ゴールとなる追加点。7日にロンドンの聖地ウェンブリーで行われる準決勝進出を決めた。

　フィンランドとの開幕戦（6月12日）で司令塔エリクセンが試合中に心停止となり、ピッチ上で心肺蘇生処置を受けて一命を取り留めるハプニングがあった。衝撃に見舞われたチームは開幕2連敗を喫しながら、ここから立ち直って快進撃。マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたデラネイは試合前日にエリクセンと連絡を取ったことを明かし「どれだけ我々のことを誇りに思っているか話してくれた。彼は長い間、デンマーク最高の選手だった。彼が誇りに思ってくれて幸せ」と訴えた。

　アクシデントでチームの結束は強化。カスパー・ユルマン監督も「彼のことは毎日考えているし、この場にいるべき選手だった。勝ち残って我々の心の中にいる彼をウェンブリーに連れていくことができてうれしいよ」と力を込めた。

　準決勝は会場をホームとするイングランドが相手。DFケアー主将は「準決勝に到達して満足と言えばうそになる」と話し、さらに上を見据えた。