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J1仙台、10年前の快進撃再び!被災地訪問、手倉森監督「復興に寄与していかないと」

[ 2021年1月20日 05:30 ]

被災地を訪問した手倉森監督(中)ら仙台イレブン(クラブ提供)
Photo By 提供写真

 J1仙台は19日、東日本大震災の被災地である宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)地区を訪問し、8季ぶりにチームに戻ってきた手倉森誠監督(53)やスタッフ、選手が震災慰霊碑に献花した。震災発生から10年の節目。リーグ開幕戦と2戦目は11年と全く同じカードという巡り合わせの中、12戦連続負けなしというJ記録を樹立したシーズンの再現を狙う。

 11年の東日本大震災から10年、再び被災地の“光”となるのがチームの使命だ。この日、シーズン始めの恒例行事として被災地を訪問。山田司郎・名取市長を表敬訪問したあと、震災慰霊碑へ献花、震災復興伝承館を見学した。8季ぶりに仙台を率いる手倉森監督は「やらなければいけないという奮い立った気持ちを思い出した」と神妙な面持ちで話した。

 「市長からは“復興に進んできた中で10年の節目を迎え、これから先の10年は心の復興も大事になる”と言われた。一瞬でもつらさや苦しさを忘れさせて、ベガルタを見ていたら勇気が湧いてくるというように、復興に寄与していかないといけない」

 くしくも今季はリーグ開幕戦で広島、2戦目で川崎Fと当たる日程で、11年と同じスタートとなる。同年は開幕12戦負けなしのリーグ記録を樹立し、過去最高の4位でシーズンを終えた。率いたのは手倉森監督だった。

 すでに選手への意識付けは完了した。使命を背負って戦い抜いた11年、12年の映像を見せ、「我々はこれまで最高だった時を超さなければいけない」と言葉を投げ掛けた。

 昨季は所属選手の不祥事や経営難、ホーム戦未勝利など苦境が続いた。それでも、途上である復興同様、歩みを止めるわけにはいかない。節目の年に、新生ベガルタが旋風を再び巻き起こす。

 ▽2011年シーズンの仙台 3月5日の開幕戦で広島と引き分けた後、11日に東日本大震災が発生。第2節以降の5試合は延期された。再開初戦となった第7節川崎F戦に勝って以降安定した戦いを続け、開幕12試合負けなしの1シーズン制記録を更新。GK林(現広島)、DF鎌田(現J2相模原)らを中心にリーグ最少の25失点と堅固な守備で、1桁順位未経験だったチームが最終4位と躍進した。

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