×

18日は断念 Jリーグ「4・3再開目指す」緊急事態宣言なら無観客試合も想定

[ 2020年3月10日 05:30 ]

会見に出席したJリーグの村井満チェアマン(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 Jリーグの村井満チェアマン(60)は9日、4月3日の公式戦再開を目指すことで各クラブと合意したと発表した。NPBと共に設立した第2回「新型コロナウイルス対策連絡会議」後、ウェブでの実行委員会を実施。「3月の公式戦延期を決めました」と明かした。

 2月25日に3月15日までの公式戦延期を発表したが、目指していた18日の再開は断念した。だが、4・3再開もハードルは高い。専門家に提示された、疫病の感染力を示す基本再生産数(1人の感染者から生じうる2次感染者数)の低下は再開に向けた絶対条件。また政府が「緊急事態宣言」を発令した場合、当該地域では「最後の手段」としていた無観客試合も想定に入れる方針という。

 最優先すべきは国民の健康と安全。消毒液やマスクなど物資調達、安全な席割りは急務。全入場門へのサーモメーター設置は困難で、事前検温などを徹底する準備も必要だ。万が一、選手らに感染者が出た場合は試合開催も不可能。また日本全体が非常事態宣言下となりリーグ全34節を消化できない場合、順位や昇降格をどうするかなど抜本的な再編が必要なことも確認された。

 今後は12日に第3回対策会議と実行委員会が行われ、4・3再開の可否判断は25日がデッドラインとなる。4月第1週再開ならば平日開催を駆使することで東京五輪期間、国際Aマッチデーに代替試合を行わずに公式戦を消化できるという。一方で基本再生産数が低下せずコロナ禍が終息を見せなければ「無期延期」の可能性もある。その場合、J2やJ3の経営規模の小さいクラブは入場料収入が入らず、資金がショートする懸念もある。まずは4・3を目指すが、依然として予断を許さない状況は続く。

続きを表示

2020年3月10日のニュース