×

松本FW前田 初A代表の南米選手権へ熱い思い「岡崎選手超える結果残して海外」

[ 2019年6月7日 06:30 ]

日の丸を背に初のA代表、南米選手権での活躍を誓う松本FW前田
Photo By スポニチ

 南米選手権(ブラジル、日本時間18日初戦)に臨む日本代表に選出されたJ1松本山雅のFW前田大然(21)がスポニチ本紙の単独インタビューに応じた。常にゴールを狙い、高校時代に手本にしていたFW岡崎慎司の存在を乗り越えて活躍を目指す。海外移籍を希望する中で、スカウトへのアピールも誓っていた。

 ――代表での背番号は「9」になった。特別な思いは?
 「小、中、高と9番を着けてきた。ずっと着けたい番号だった。僕にとっては特別な番号。結果を残さないといろいろ言われるし、代表にも呼ばれなくなる。期待されている分、結果で返さないといけないと思う」

 ――今季、ここまで1得点にとどまっている中で、選出された要因というのは自分ではどう考える?
 「点は取れてない。納得もしてない。けど、やれている部分もある。スピードだったり、ドリブルはしっかりやれていると思うので、あとはゴール。もともと山雅はいっぱい点を取るチームではない。そういうことも少なからず代表の人たちは分かってくれている。でも代表では点を取れているので、そこを評価してもらったと思う」

 ――(U―22日本)代表で得点できている要因は?
 「1トップをやっていてゴール前にいればボールが出てくる。それが取れている要因かなと。山雅はやっぱりボールを相手に持たれることが多いので(パスが)入ってくることが少ない。その違い」

 ――1トップのライバルは岡崎と上田。どうアピールする?
 「2人にないもの(スピード)を僕は持っている。攻撃でも守備でも、やっぱり2人よりできると思うので、そういうところは(監督が)評価してくれる。(持ち味を)出せればいい」

 ――岡崎の映像を山梨学院大付高時代に吉永監督(現J2新潟)から見せられて、いろいろ言われたと聞いた。改めてどういうところを見習うべき?
 「岡崎選手は“そこにいるか?”というのも多い。“そこに跳び込んでるか?”というか、ゴールへの嗅覚というか執着心というか。“そういうところをしっかり見ておけ”と言われた。僕もどっちかというと、そういうタイプ。参考にしてました」

 ――ボールに跳び込んでゴールを決めるということは信頼関係がないとできない。代表で信頼をつかみ取らないといけないと思うが?
 「そうですね。“ここに出したら岡崎選手がいるだろう”と思って、代表の人は(パスを)出していると思う。それを逆に“ここに出せば大然がいるだろう”と思わせるくらいやらないと、やっぱり(岡崎は)超えられない」

――代表にいれば海外にいる選手と話す機会もある。海外移籍希望を公言している中でどんな話を聞きたい?
 「海外でやりたいというのはずっと思っているので、そういうことを聞くチャンスでもある。いろいろ聞きたい。日本と海外のプレーの違いは行った選手にしか分からないので、そういうところを聞きたい。あと食事だったりも聞きたい」

 ――南米選手権には海外のスカウトも来るが?
 「結果を出して、スカウトの目に留まるのが理想。最近はドイツじゃなくて、とにかく海外(欧州)に行きたい。行けるチャンスがあれば行きたい」

 ――A代表とは前田選手にとってどういうところ?
 「小さい時から正直、(代表に)なりたいと思って(サッカーを)やっていなかった。今もそうだけど、言うには(目標として)言います。けど、あまり上の目標を見ずに、やるってなったら1個ずつクリアしていくのが自分のスタイル。まだ五輪もあるので、あまりそこまでA代表にこだわりはない」

 ――1個ずつ目標をクリアしてきた中で自分の現在地というのは?
 「まだまだ。全然A代表に行くレベルではない。チームで点も取ってないですしね。それでもチャンスをもらえている。こういうチャンスをものにすれば(A代表が)本格的に見えてくる。結果を残したい。(山雅の)チーム状況が苦しい中、出してくれたので何かしら結果を残さないと申し訳ない。とにかく結果を残したい」

 ◆前田 大然(まえだ・だいぜん)1997年(平9)10月20日生まれ、大阪府出身の21歳。16年に山梨学院高から山雅加入。昨年8~9月にジャカルタで行われたアジア大会のU―21日本代表に選出されて6試合1得点。A代表選出は初。1メートル73、67キロ。 

続きを表示

2019年6月7日のニュース