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脇坂 令和に初先発へ!憲剛離脱の危機“持ってる男”が埋める

[ 2019年5月3日 05:30 ]

<川崎F練習>シュート練習で汗を流す脇坂(撮影・郡司 修)
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 令和を迎えて初めて開催される明治安田生命J1リーグは3日に4試合が行われ、リーグ3連覇を目指す川崎Fはホームで仙台と対戦する。主軸に故障者が相次ぐ中、リーグ戦初先発の可能性が高まったのが大卒2年目のMF脇坂泰斗(23)。高い技術を持ち「憲剛2世」との呼び声高い技巧派が、チームの4連勝が懸かる中、新元号初陣で真価を発揮する。

 実は“持っている男”だった。小雨が降る中で行われた仙台戦の前日練習。別メニューの中村に続き家長も離脱を余儀なくされた中で、主力組のトップ下に抜てきされたのが脇坂だった。セットプレーのキッカーも任された23歳は「出るからには90分間自分の力を100%出し切れるように」と甘いマスクを引き締めた。

 機は熟した。川崎Fユースで10番を背負い、エース番号14をつけた阪南大から古巣に復帰して2年目。川崎Fの大黒柱の中村と似たプレースタイルから「憲剛2世」との呼び声が高く、しなやかな動きと巧みなパスワークは鬼木監督も「質はトップクラス」と絶賛する技巧派MFだ。今オフは他チームで武者修行する選択肢もあった中で「ここで勝負したい」と残留を決断すると、合宿から好調を維持してチャンスを待っていた。

 その中で平成ラストマッチとなった4月28日のアウェー・神戸戦で初先発のチャンスが到来。だが、前日練習で左足首を捻挫し、リーグ戦初先発は持ち越しとなった。ホーム等々力での仙台戦には、神戸戦では観戦の都合がつかなかった父も応援に駆け付ける予定で、脇坂家にとってはまさに願ったりかなったりの晴れ舞台。実は昨年のプロデビュー&公式戦初先発、今季のリーグ戦初出場は全て等々力で記録しており、ホームでのリーグ戦初先発も必然だったのかもしれない。

 華麗なプレーと甘いマスクで大学時代に付いた愛称は「プリンス」。「準備はしていた」と脇坂。年代別代表経験のなかった中村は中大卒業後に力をつけて日本を代表するMFになった。脇坂も目指す道は同じ。令和のスター候補が新元号初陣でその実力を見せつける。

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2019年5月3日のニュース