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乾 闘病少年に希望のチケット「もっと元気になってスペインにおいで 招待するよ」

[ 2018年7月24日 07:40 ]

念願の初対面を果たし抱き合う乾貴士選手(奥)と山元歩武さん=19日夜、大津市内のホテル(歩武さんの家族提供)
Photo By 共同

 サッカーW杯ロシア大会で日本代表のベスト16に貢献したMF乾貴士(30=ベティス)と、滋賀県守山市の中学3年山元歩武(あゆむ)さん(14)が念願の初対面を果たした。病気でサッカーをすることが難しくなった歩武さんに、ユニホームを贈るなどして励まし続けたのが乾だった。

 大津市内のホテルに19日夜、普段着姿の乾が現れた。笑顔で歩武さんの頭を撫で「体どうや。無理したらあかんで」と気遣った。面会の機会は、歩武さんが籍を置く地元クラブチームのコーチで、乾の高校時代からの親友長谷川敬亮さん(30)が設けた。

 歩武さんが自身のユニホームにサインを求めると、乾は「試合で着なあかん」とたしなめ、練習着の背中部分に大きくサイン。「もっと元気になって、スペインにおいで。招待するよ」と誘ってくれた。

 「優しくて想像通りの人だった。めっちゃうれしかった」。10分ほどの面会を終えた歩武さんは、興奮を抑えられない様子。同席した父竹蔵さん(50)は「乾選手にはたくさんの勇気をもらった。このつながりは歩武の心の支えになっていく」と感謝していた。

 歩武さんは小学1年でサッカーを始めJリーガーを目指していたが、小6で腹部の病気が見つかり、激しい運動ができなくなった。長谷川さんを通じて交流する乾の今大会での大活躍に、ますます力をもらったという。

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