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一変!静かに見つめる西野流「昼寝」も撤廃、代表合宿スタート

[ 2018年5月22日 05:30 ]

円陣で指示を出す西野監督(撮影・西海健太郎) 
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 W杯壮行試合ガーナ戦(30日、日産)に臨む日本代表が21日、千葉県内で合宿をスタートした。初日の練習には欧州組10人が参加。4月に就任した西野朗監督(63)は最初の円陣での訓示後は目立った動きをせず、トレーニングを見ることに努めた。激しいジェスチャーで指示を飛ばしまくったバヒド・ハリルホジッチ前監督(66)とは対照的に、静かな船出となった。

 全選手、スタッフが視界に入る位置に立ち、西野監督は静かにトレーニングを見つめた。練習前の円陣で「今まで積み上げたものがゼロになるわけでない。まずはガーナ戦までを第1クールと考えよう」などと約6分話した後は、ほぼ沈黙。左足首痛から復帰間もない香川に患部の状態を聞く場面はあったが、手倉森コーチが仕切った約90分の練習に口を挟むことはなかった。

 4月に解任されたハリルホジッチ前監督は練習の前後や合間に個別に選手を呼び、激しいジェスチャーを交えて指示を出すことが多かった。選手側の意見を聞かない一方通行のコミュニケーションがチーム崩壊の一因にもなったが、西野監督は対照的。選手の状態を把握するために見ることに徹し、プレーはもちろん表情などまで細かくチェックした。

 ピッチ外も180度変わる。ハリル体制下では長方形の大型テーブルで皆が顔を合わせて食事していたが、西野監督はグループで密にコミュニケーションを取れるように6〜7人程度が座れる円卓に変更。基本的に部屋から出ることが禁止されていたシエスタ(昼寝時間=午後2〜4時)も撤廃される見通しだ。G大阪監督時代は試合の前泊でも選手の外出は自由だった。信頼関係を築くため、抑えつけるのではなく、プロとしての自主性を重んじる。

 名古屋監督を務めた15年シーズン以来の現場復帰。Jリーグ歴代最多270勝を誇る名将は「ピッチの日差しに耐えられるか心配でした」とジョークを飛ばす余裕も見せた。W杯開幕まで約3週間。準備時間が短い中でも地に足をつけてチームづくりを進める。

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