×

有終載冠“イニエスター”バルサひと筋22年のレジェンド、不敗リーグ制覇で花道 

[ 2018年5月1日 09:17 ]

リーガ・・エスパニョーラ・第35節   バルセロナ4-2ラコルニャ ( 2018年4月29日 )

リーグ優勝が決まり、喜ぶバルセロナ・イニエスタ(中央、AP)
Photo By AP

 さらばレジェンド――。首位バルセロナは29日、敵地でラコルニャに4―2で勝利。昨季から続くリーグ不敗記録を41試合に更新し、4試合を残して2季ぶり25度目の優勝を決めた。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(30)がハットトリックをマーク。スペイン国王杯との2冠で、27日に今季限りでの退団を表明したスペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(33)の花道を最高の形で飾った。

 自身9度目、そして最後のリーグ制覇の瞬間をピッチで迎えた。キャプテンマークを巻いたイニエスタは同僚と歓喜の抱擁。開幕から34戦無敗での優勝決定に「このチームが成し遂げてきたことは、本当に素晴らしい」と喜びをかみしめた。

 試合直後には降格決定の相手選手もねぎらった。「良い人間、良い選手であろうと努力してきた」という人格者は、敵地のファンからも愛された。後半13分にアップを開始しただけでスタンドが沸き、42分に登場するとスタンディングオベーション。「多くの人々からの愛情は言葉では言い表せない。永遠に感謝したい」。約5分間のプレーでも見せ場はつくった。後半45分にパスカットから“代名詞”といえるスルーパスをFWスアレスに通し決定機を演出した。

 96年に12歳で下部組織入りしてからバルサ一筋22年。02年に18歳でのプロデビューから16季でクラブ歴代2位の670試合に出場し、卓越した技術とセンスでパスサッカーの象徴として活躍した。4月27日、涙の会見で「近い将来、体力的にメンタル的に最高の自分をささげられなくなる」と退団理由を説明。愛するクラブを最優先で考えて自ら身を引いた。

 同じ生え抜きで04年デビューのメッシとともに獲得したタイトルはクラブ歴代最多の32。惜別のハットトリックをマークしたメッシは「(元スペイン代表MF)シャビらと同様にクラブの象徴が去るのは残念。2冠は彼にふさわしい花道だ」と戦友を思いやった。

 明言は避けているが中国1部・重慶当代への移籍が濃厚で、バルサでその華麗なプレーが見られるのは7日の次節Rマドリード戦を含め4試合。「今季を最高の形で締めくくってW杯に臨みたい」とスペイン代表で自身4度目となるW杯も見据える。優勝決定弾を決めた10年大会以来、2度目の世界一に挑む。

続きを表示

2018年5月1日のニュース