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“ラスト侍”高木が8強決める 2トップで初先発「持ち味出したい」

[ 2017年5月30日 05:30 ]

<U−20日本練習>高木は軽快な動きを見せる(右は板倉)
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 U―20W杯に出場している日本代表は、30日に決勝トーナメント1回戦ベネズエラ戦(大田)を迎える。29日に大田市内で最終調整。戦術メニューで2トップの一角に入ったMF高木彰人(19=G大阪)が今大会で初めて先発起用されることが濃厚となった。追加招集により最後にメンバー入りを果たした“ラスト侍”が、14年ぶりとなる日本の8強入りに貢献する。

 誰よりも本人が一番ビックリした。攻撃の戦術練習が始まると、MFで登録されている高木は内山監督から「彰人、FWに入れ!」と呼びかけられた。宿舎では聞いていなかっただけに戸惑いがありながらも、そのままFW岩崎と主力組の2トップを形成。ベネズエラ戦で今大会初先発を飾ることが濃厚となった。

 「(本来は)FWですし呼ばれてうれしかった。このチーム(U―20代表)で公式戦にFWで出た記憶はあんまりないんで…。FWなら得点を意識しながらやりたい」

 G大阪の史上最年少公式戦デビューの記録を持つ19歳は、当初、韓国にいないはずだった。2日の代表発表では名前を呼ばれず、G大阪から3人が選出されただけに「自分だけが落ちた悔しさがあった」。だが、国内合宿中にMF森島が負傷離脱したため追加招集。さらに大会が始まってからFW小川が負傷離脱したことで、FWとしてチャンスが巡ってきた。

 「司(森島)がケガしたのは残念だけど、追加という時点で何か運のようなものがある。自分なりの持ち味を出したい」

 チームに同行する木村浩吉ダイレクターによると、政情不安を理由にベネズエラの国内組は海外移籍を模索中。欧州クラブのスカウトが集う今大会に人生を懸けている選手も多いという。だが、日本にとっても14年ぶりに8強入りがかかった大一番だ。初先発の高木に加え、DF藤谷とMF三好も2試合ぶりにスタメン起用される見通し。総力戦で勝ちにいく。

 ◆高木 彰人(たかぎ・あきと)1997年(平9)8月4日、堺市出身の19歳。G大阪ジュニアユースから同ユースに進み2種登録だった14年4月16日のナビスコ杯鳥栖戦に16歳8カ月12日で公式戦初出場。16年にトップ昇格。1メートル75、65キロ。利き足は右。

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2017年5月30日のニュース