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これがバロンドールの輝き!Cロナ500ゴールで世界一王手

[ 2016年12月16日 05:30 ]

クラブW杯準決勝   マドリード2―0アメリカ ( 2016年12月18日    横浜 )

<Rマドリード・アメリカ>終了間際、ゴールを決めてポーズをとるC・ロナウド
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 これが世界最強の輝きだ。準決勝1試合が行われ、欧州王者Rマドリードが北中米カリブ海王者アメリカ(メキシコ)に2―0で勝利し、決勝進出を決めた。1―0の後半ロスタイムにポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(31)が自身のクラブ公式戦通算500得点となるダメ押し弾。クラブ記録の公式戦無敗を36試合に更新し、2大会ぶり2度目の優勝に王手をかけた。18日の決勝では、アジア勢で史上初めて準決勝を突破した鹿島(開催国枠)と激突する。

 役者が違った。1−0の後半ロスタイム。2点目をぶち込んだC・ロナウドが代名詞のパフォーマンスを披露した。跳び上がりながら体を反転させ、両手を広げながら仁王立ち。日本で決めた公式戦のゴールは、マンチェスターU時代の08年12月18日のクラブW杯準決勝G大阪戦以来、実に2919日ぶり。自身のクラブ公式戦500ゴールの節目で、チーム最多を更新する公式戦36戦無敗記録に花を添えた。試合後は取材エリアを無言で通過したが、自身のフェイスブックを更新し「Final let’s go boys(決勝へ、さあ行こう)」と喜びを表現した。

 まさにロナウド劇場だった。直近のリーグ戦で温存され、序盤からギアをトップに入れた。両足で頭で何度も決定機をつくり出し、細かなフェイントで5万117人の観客のため息を誘った。待望の瞬間は試合終了間際。ハメス・ロドリゲスのスルーパスに最終ラインの裏を抜け出すと、右足ダイレクトで左サイドネットを射抜いた。9本ものシュートを放つ攻撃的姿勢が実を結んだが、オフサイドか微妙な判定だっただけに今大会から導入されたビデオ判定が適用された。結局は得点が認められ、パフォーマンスの余韻がかき消される“オチ”も付いた。

 銀河系軍団と評される名門の中でも、ロナウドの存在感は際立つ。昨季まで前人未到の6季連続の公式戦50得点以上をマーク。31歳となっても得点への嗅覚が研ぎ澄まされている。バルセロナのメッシでさえ3季連続が最高だけに、その数字は異次元。8日に米誌フォーブスが発表した16年のスポーツ選手長者番付では8800万ドル(約103億8400万円)で断然の1位に輝き、12日には自身4度目のバロンドールを受賞。その真価を示すためにも目前のタイトルが欲しい。「日本にバカンスで来たのではなくクラブW杯獲得のために来た。このタイトルの意味はとても大きく、この大会に優勝して、この一年を最良の形で締めくくりたい」。その決意通りのフル出場で決勝へ導いた。

 18日には鹿島との決勝が待つ。北中米カリブ海王者を蹴散らしたこの一撃は、まだ肩慣らしに過ぎない。目指すはモロッコで開催された14年以来2年ぶりのクラブ世界No・1の称号のみ。欧州王者Rマドリードの背番号7をつける男が輝く舞台は整った。

 【Cロナの大会ゴール】

 ▼08年大会(日本開催)マンチェスターUの一員として来日し、2試合1得点。5−3で勝利した準決勝のG大阪(アジア王者)戦で1−0の後半ロスタイムにギグスが蹴った右CKを頭で押し込んだ。勝利した決勝の南米王者LDUキト(エクアドル)戦はシュート2本で無得点。試合はルーニーの得点で1−0勝利。

 ▼14年大会(モロッコ開催)Rマドリードで初出場し、2試合無得点。準決勝の北中米カリブ海代表クルスアスル(メキシコ)戦は2アシストをマークして4−0大勝に貢献。決勝は南米王者サンロレンソ(アルゼンチン)を2−0で下し初優勝。C・ロナウドは2点目の起点となったが、徹底マークに遭って無得点に終わった。

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