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松本 3連続完封勝利で昇格“王手”首位と勝ち点並び初Vも射程

[ 2016年11月7日 05:30 ]

明治安田生命J2第40節 ( 2016年11月6日    松本 )

<松本・東京V>前半23分、田中(中央)に頭をなでられながら、雄叫びをあげる先制ゴールの石原(左)

 リーグ2位のJ2松本は15位・東京Vを2―0で破り、次節12日にJ1昇格が決まる可能性が出てきた。前半23分にMF石原崇兆(23)が約3カ月ぶりのゴールを決めて先制すると、同29分にFW高崎寛之(30)も続いた。3戦連続の完封勝利でチームの連続無敗記録を16に伸ばし、首位・札幌と勝ち点81で並んで得失点差1に肉薄した。次節12日のアウェー町田戦に勝つか引き分ければ、勝ち点3差の3位・清水の結果次第で2季ぶりのJ1復帰が決まる。 試合結果  J2順位表  得点ランキング

 ご無沙汰の一発で流れを呼んだ。前半23分、左サイドから中央のDF田中隼磨(34)にパス。これを田中が右に流れながらダイレクトで折り返すと「うまく転がしてくれた」と振り返った石原が滑り込みながら右足を合わせた。「大事な時に点が取れて、ホッとしている」。7月31日の徳島戦以来14戦ぶりの今季4点目は貴重な先制点。喜びのあまり「今思うと恥ずかしい」と振り返るほど大きな雄叫びを上げた。

 速さと技術をそろえながら、決定力不足でチャンスを逸し続けた。今季はキャリア最多27戦に先発し「試合に出ている以上、得点は絶対。自分にプレッシャーをかけていた」と主力としての責任感から自分を追い詰めていた。そんな思いを知る田中は「なかなか点が取れず、彼にも思うことがあったと思う」と話す。今春のキャンプでは「彼が活躍することはチームの勝利につながる。手助けしたい」とボールメニューのみならず、ラダーを使った体力強化メニューに至るまで、積極的にアドバイスを求めに来た石原に惜しみなく力を貸した。それだけに悩める後輩の一撃を「個人的にもうれしい」と喜んだ。

 首位・札幌が敗れ、勝ち点で並んだ。次節で決まる可能性があるJ1昇格どころか、初優勝も射程に捉えたが、反町康治監督(52)に浮かれた様子はない。ピッチ上のインタビューで「我々は我々の戦いをブレることなくやるだけ」と足元を見つめ、冷静に語った。

 12日の町田戦では勝ち点3差の3位・清水が引き分けなら勝利、敗戦なら引き分け以上で昇格が決まる。一方で清水が勝利し、山雅が敗れれば7月初旬からキープする自動昇格圏の2位から転落する。指揮官は「1節で順位が変わる。(優勝や昇格に関する)質問を無視したいくらい、(次節に向けて)自分たちのリズムでやるだけ」と昇格や優勝という言葉をあえて口にせず、あくまでも次節の勝ち点3にこだわるという姿勢を貫いた。

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2016年11月7日のニュース