“プラチナ世代”横浜の仲川 右膝負傷から10カ月半ぶり復活

[ 2015年9月8日 11:30 ]

右膝負傷から復活を果たした横浜・仲川

 長いリハビリを乗り越え、約10カ月半ぶりにピッチに帰ってきた。6日、MIOびわこ滋賀との天皇杯2回戦。右膝前十字じん帯、内側側副じん帯断裂で離脱していた横浜の新人FW仲川輝人(23)が、後半開始から公式戦初出場を果たした。見せ場は後半9分、味方のロングボールに反応。持ち味のスピードでDF裏へ抜け出すと、ペナルティーエリア内でGKに倒されてPKを獲得。これをアデミウソンがきっちり決め、横浜は同点に追いついた。試合は豪雨のため1―1の後半29分に中止となったが、デビュー戦でいきなり得点に絡み、劣勢だったチームを救った。

 日本代表FW武藤嘉紀(マインツ)、同MF柴崎岳(鹿島)らと同学年の“プラチナ世代”。1メートル61と小柄ながら、専大時代は“大学No・1アタッカー”として注目され、3年時には関東大学1部リーグで15得点を挙げて得点王に輝いた。だが4年時の昨年10月19日、駒大とのリーグ戦中に前述の大ケガを負って長期離脱。どん底を味わったが、それでも熱心に誘ってくれた横浜への入団を決断した。そして昨年12月に右膝を手術。長いリハビリの日々が始まった。

 入団後、ボールを蹴られない間は黙々と筋力トレや体幹強化に励み、上半身は大学時代よりも格段にたくましくなった。今まであまりやってこなかった肩甲骨を鍛えるトレーニングにも取り組み、今では可動域が広がって「プレー中の手の使い方や相手の押さえ方が変わった」という。試合勘が鈍らないように、横浜や海外サッカーの試合を見る際は「自分が出たときのイメージをしっかり持って」見ることを意識。8月中旬からようやく全体練習に完全合流した。

 負傷後、初実戦となった8月30日の練習試合・金沢星稜大戦では、スピードを生かした突破や裏への抜け出しで好機をつくり、こぼれ球を押し込んで“プロ初ゴール”も決めた。「(得点は)相手より早くボールに触り、仕留めることを一瞬で意識できた。負傷前と比べて、瞬発力やスピードはそこまで落ちている感じはしない」。確かな手応えがあったからこそ、1週間後の天皇杯でも“結果”を残すことができたのだ。

 今、仲川は心の底からサッカーを楽しんでいるように見える。ようやく一歩を踏み出した背番号19が、さらなる輝きを放つ日が待ち遠しい。(原田 真奈子)

続きを表示

「サッカーコラム」特集記事

「マラドーナ」特集記事

2015年9月8日のニュース