初の戦術練習で“ハリル流”プレス指導、センチ単位の緻密指示

[ 2015年3月25日 05:30 ]

ロープを手に練習の準備をするハリルホジッチ監督(中央)

 これがハリル流だ――。チュニジア戦(27日、大銀ド)、ウズベキスタン戦(31日、味スタ)に向けて合宿中の日本代表は24日、大分市内で練習を行った。バヒド・ハリルホジッチ監督(62)は就任後、初めて戦術練習を行って守備の連係を入念に確認。相手に寄せる距離を数センチ単位まで指示するなど緻密なトレーニングを繰り広げた。練習前のミーティングでは過去の日本の失点場面を編集した映像を見せて、意識改革に着手。選手に対してピッチ内で心を鬼にすることも宣言した。

【日本代表メンバー 日程】

 練習前のピッチで、ハリルホジッチ監督がトレーニングで使用する器具のセッティングを入念に確認した。メニューが記されたノートと照らし合わせながらメジャーを使い、計100個近くあるポール、マーカー、コーンの距離を数センチ単位までチェック。公開されたのは冒頭15分だけだが、緻密さは十分に伝わった。練習開始を告げる笛が吹かれると、選手、全スタッフがダッシュで集合。指揮官は「ピッチ外ではファミリーだが、ピッチ内では心を鬼にする」と宣言し、練習中の移動は走ることを厳命した。

 非公開にしてからは就任後、初の戦術練習を実施。プレスの掛け方など守備メニューに時間を割いた。選手の距離感を体に覚え込ませるため、各選手にロープを持たせて一定の距離を保ったまま移動させて、状況に応じた陣形を確認。相手に寄せるタイミング、強さ、数センチ単位の距離まで指示が出された。槙野は「非常に細かいが、指示は分かりやすい。メリハリの利いたピリッとした練習だった」と説明。合宿初日の23日は約20分のランニングのみで切り上げたが、この日の練習は約2時間に及んだ。

 予習も入念だった。午前には宿舎で約1時間のミーティングを開催。1―2で逆転負けした昨年6月14日のW杯1次リーグ初戦コートジボワール戦の失点場面など日本代表の守備の課題を浮き彫りにする約10分の映像が流された。指揮官は白板と紙を使い、立ち上がって身ぶり手ぶりを交えながら熱弁。寄せる距離が遠いことや、ゴール前で簡単にマークを外していることなど失点場面には共通するミスがあることを厳しく指摘した。その上で「批判するために映像を見せたわけではない。君たちのクオリティーを考えれば、できるから見せたんだ」とフォロー。「何をするにも自信を持つことが大事」とメンタル面の重要性も訴えた。

 ザッケローニ、アギーレ体制下では初ミーティングで長所をまとめた映像を使っており、最初に欠点を挙げるのは珍しい。ハリルホジッチ監督は正式就任前の3月初旬から日本代表の試合の映像を徹底的にチェック。13日の来日後も連日、日本協会の部屋にこもって課題を洗い出した。長谷部に「就任から短い期間で僕たちの問題点をしっかり捉えていることには驚いた」と感心されたのも必然だった。25日は攻撃面の戦術確認を行う予定。18年W杯ロシア大会で結果を出すため、指揮官は徹底的にディテールにこだわっていく。

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