C大阪、J2降格を斬る(2)強化に口出し…体制崩壊させた社長

[ 2014年12月2日 10:30 ]

2月、フォルラン(右)の入団会見で笑顔を見せる岡野社長

 「史上最攻」をスローガンに掲げたC大阪の20周年イヤーは、最悪の形で幕を下ろした。誰も予想できなかったクラブ史上3度目のJ2降格。低迷の原因は何だったのか。連載2回目(全3回)は強化体制が崩壊した裏側に迫る。

 常に記者に囲まれ、自信満々に語っている姿を見ながら、C大阪のクラブ関係者は不満を漏らした。「ウチの社長は、社長兼GM兼強化部長だから…」。本来の業務である経営だけでなく、強化にも携わった岡野雅夫社長(61)。柿谷移籍時には「曜一朗はフォルランに負けた。今が売り時やったんや」とも口にした最高責任者が、低迷を招いた張本人だった。

 レヴィー・クルピ監督らブラジル人のスタッフや選手と契約を延長せず、強化費を捻出してウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン(35)を獲得。超大物の補強成功に世間から称賛を浴びたことで、これを追い風に自ら手腕を振るう行動が目立つようになる。

 ポポヴィッチ監督を6月に解任すると、社長は世界の主流であるドイツ流を植え付けるため、親しい代理人にリストアップを依頼。推薦されたペッツァイオリ監督を招へいした。これまでのC大阪とまるで違う戦術は機能せず、解任されるまでの通算成績は0勝4分け5敗と不振を極め、ピッチ外では信じられない事件まで発生した。

 メディアが試合前に報じる先発メンバーは公開練習を見て予想しているのだが、指揮官は日本人スタッフが情報を漏らしていると勘違い。「スパイじゃないのか」と疑いをかけたのだ。外国人スタッフと日本人スタッフの関係に亀裂が走り、決定的な溝ができた。

 一方で、強化の権限を握りながら主体性を持てなかった勝矢寿延強化部長(53)の責任も大きい。1度目の監督交代時には関塚隆(現J2千葉監督)と川勝良一(現J2京都監督)らを候補に挙げながら、最終的には社長に押し切られた。

 2年前、元ブラジル代表MFシンプリシオ、MF枝村の緊急補強で残留に成功したのが梶野前強化部長。皮肉にも、解任された前任との手腕の差は浮き彫りとなった。岡野社長が元ドイツ代表FWカカウの獲得に乗り出していた8月に、勝矢強化部長は同じタイミングで同じFWの川又(現名古屋)にオファー。強化体制は崩壊していた。

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