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浦和V弾 李決める!欠場興梠の分も「ヒーローになるチャンス」

[ 2014年11月29日 05:30 ]

ゲーム形式の練習で、ゴール前に飛び込む李

J1第33節 浦和―鳥栖

(11月29日 ベアスタ)
 J1首位・浦和は29日、アウェーで鳥栖と激突する。右腓骨(ひこつ)骨折を悪化させたFW興梠慎三(28)が招集メンバーから外れたため、1トップに入るFW李忠成(28)に攻撃の要としての役割が求められる。8年ぶりのリーグ制覇を決めるには勝利が最低条件。2試合連続でシュート0本に終わったストライカーが、3試合ぶりのゴールでチームを頂点に導く。
【J1順位表】

 鳴りを潜めてきたストライカーが救世主になる。前日調整を終えた李が、優勝に懸ける熱い思いを吐き出した。「流れを変えられるのは俺しかいない。ヒーローになるめちゃめちゃチャンス。気持ちは誰よりも強い」。前節22日のG大阪戦でケガを押して出場したチーム得点王の興梠は招集外となった。キーマンを自覚するストライカーは「負ければ追い込まれる。ここが踏ん張りどころ。勝つしかないので勝ちます!」と魂全開だった。

 強引にでもゴールをこじ開ける。横浜、G大阪戦との最近2試合にフル出場しながらシュートはともに0本。海外挑戦でもまれたポストプレーで好機を何度も演出したが「シュートを打てなかった。強引にでも自分でいくシーンがあっても良かった」と猛省する。途中出場でこぼれ球に反応した10月26日の鹿島戦のゴールのように持ち味は優れたポジショニングとひたむきに得点を狙う泥くささ。「シュート意識を持ってやりたい。いいイメージでいけると思う」。生きる道を再確認した。

 味方も全面支援を約束する。左ウイングバックの宇賀神は「(興梠)慎三がいない中でチュンくん(李)がゴールを決めれば乗ってくれると思うし、チームも勢いづく」と信頼を寄せ「左足にパスを出してゴールを決めさせたい」と明かす。サウサンプトンから得点力を買われて今季加入しながら6得点止まり。最後のピースが覚醒すれば8年ぶりの頂点も近づく。

 11年のアジア杯決勝オーストラリア戦では優勝を決めるボレー弾。大一番で無類の勝負強さを感じさせる点取り屋は、アウェーの鳥栖戦で過去2年連続で大敗した凶兆データも「俺には関係ないでしょ!」と笑い飛ばす。優勝争いの緊張感すら喜びに変える男が、優勝への扉をこじ開ける。 

 ▼浦和の優勝決定条件 首位の浦和は鳥栖戦に○、2位のG大阪が神戸戦に△か●ならば浦和の8年ぶりのリーグ制覇が決まる。G大阪が○の場合は最終節(12月6日)へ持ち越しとなるが、浦和は残り2試合(最終節は名古屋戦)を○○ならば、G大阪の勝敗にかかわらず優勝決定となる。

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