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徳島残留のカギ握る レアンドロ弟「未知の可能性」

[ 2014年2月23日 07:46 ]

徳島のMFクレイトン・ドミンゲス

14年J1注目株 徳島 MFクレイトン・ドミンゲス

 四国初のJ1チームとして臨む徳島には厳しい戦いが待っている。J2の「3位」で昇格したクラブはここ4年連続で降格中。補強費の上乗せもほとんどないまま挑む今季、過去の事例を学びながら出した結論が「未知の可能性に懸ける」という選択肢だった。

 その象徴的な存在が、今季から加わったクレイトン・ドミンゲス(25)だ。加入直後は柏のレアンドロの実弟として話題となったが、そのプレーはいまだベールに包まれている。1月中旬の始動直後のランニングで左膝が悲鳴を上げていきなり別メニュー調整になった。宮崎キャンプ中の2月11日に富山との練習試合でようやく実戦デビューにこぎつけた。

 ただその富山戦で2ゴールを挙げ才能の片りんをのぞかせた。左右両足で正確なシュートを打つことができるうえに、独特のタッチのドリブルも見せた。「兄から日本サッカーの情報は聞いている。プレースタイルは兄と似ているが、自分のほうが体力はあるよ」と自信も口にする。

 その性格も徳島向きだ。昨シーズンの半ばに中田強化部長がブラジル視察に赴いた際には、レアンドロの弟と知らずにまずその実力を認めた。J1昇格の可能性が微妙な時期だったものの、打診を受けた本人はJ2であっても徳島へ行く意欲を見せたという。小林監督は助っ人選手であってもこと細かに指導するスタイル。小林ヴォルティスの助っ人には貪欲で謙虚な姿勢は欠かせない。

 クレイトンを筆頭にJ1経験の乏しい選手が顔をそろえたが、前所属クラブなどで将来を期待された才能の持ち主も多い。試合を重ねることでその才能が開花する可能性も秘めている。残留するためには、ラッキーボーイの登場とサプライズが必要だ。

 ◇クレイトン・ドミンゲス 1988年4月2日生まれの25歳。ブラジル出身。ポジションはMF、FW。実兄の柏MFレアンドロ・ドミンゲスとは2人兄弟。ブラジルのビトーリアやイトゥアーノを渡り歩き今季から徳島入り。1メートル73、69キロ。利き足は右。

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2014年2月23日のニュース