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日本楽観できず…コロンビア 絶対エース離脱もタレント“乱立”

[ 2014年1月28日 12:22 ]

“ファルカオ2世”と呼ばれるポルト所属のコロンビア代表FWジャクソン・マルティネス(左)

 コロンビア代表はエースが離脱しても問題ない?W杯南米予選でチーム最多の9得点を挙げたFWラダメル・ファルカオ(27=モナコ)が左膝前十字じん帯損傷の重傷を負い、6月12日に開幕するW杯ブラジル大会に間に合わない可能性が出てきた。しかし、メディアの論調は冷静。その理由は“ファルカオ2世”と呼ばれるFWジャクソン・マルティネス(27=ポルト)をはじめ、代役となり得るストライカーが欧州で多数活躍しているからだ。

 コロンビアのエース離脱→戦力ダウン→1次リーグ同組の日本にとっては朗報…。そんな楽観的な図式は成立しない。米スポーツ専門局ESPN(電子版)は「ファルカオがいなくてもコロンビアは没落しない」と報道。コロンビア紙エル・パイスは地元の英雄のW杯出場を望みながらも「幸運なことにコロンビアには“ポスト・ファルカオ”となり得るトップ選手がいる」と欧州で活躍する代役候補を特集した。

 中でも本命はポルトのジャクソン・マルティネスだ。日本代表のザッケローニ監督が「コロンビアはタレントを輩出して、とどまるところを知らない。その証拠に、多くの強豪が獲得に乗り出しているマルティネスがファルカオの控えなんだ」と指摘したように、チェルシー、アーセナルなどビッグクラブが獲得に乗り出していると報じられる逸材だ。

 選手価値の目安となる移籍金は4000万ユーロ(約56億円)。1メートル85の長身を生かしたヘディングと精度の高い両足を誇る万能型で、欧州初挑戦となった昨季は26ゴール(31試合)を挙げポルトガルリーグの得点王に輝いた。09~11年にポルトで活躍した先輩のファルカオとよく比較され“2世”とも呼ばれるが「人と比べられるのは好きじゃない。それぞれプレースタイルがあるから」とプライドをのぞかせる。

 この他にも代表で先発を狙える実力者は多い。マルティネスとポルトガルリーグで得点王を争うフレディ・モンテロ(スポルティング)、日本代表MF細貝の同僚でブンデスリーガ得点ランク1位のアドリアン・ラモス(ヘルタ)、昨季のベルギーリーグ得点王&MVPで日本代表GK川島からもゴールを奪っているカルロス・バッカ(セビリア)、爆発的な突破力と決定力で元ブラジル代表FWロナウドの再来とも言われる22歳のルイス・ムリエル(ウディネーゼ)らが欧州主要リーグで活躍しており、代表入りするだけでも激戦といえる。

 エル・パイス紙は「代表は新たな虎(ファルカオのニックネーム)を審査することになる」と報道。突然空席となった“センターFW”の座をめぐって切磋琢磨(せっさたくま)する中で、ファルカオを超える新エースが出現するかもしれない。

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2014年1月28日のニュース