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修徳“こち亀進撃3発”ゴール量産 両さん見てくれた?

[ 2014年1月4日 05:30 ]

<松商学園・修徳>前半8分、渡辺が先制ゴールを決める

全国高校サッカー選手権 修徳3―0松商学園

(1月3日 駒沢)
 2年連続9度目の出場となった修徳(東京A)は松商学園(長野)に3―0で快勝し、初の準々決勝進出を決めた。序盤から先制し、2点リードの後半15分にMF小野寺湧紀(2年)がダメ押しゴール。学校の最寄り駅は長期連載漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の舞台であるJR亀有駅。“こち亀”と同様、長年続く堅守速攻のスタイルで国立を狙う。

 下町・亀有にある修徳が、ついに時計の針を進めた。前半8分。FKからのこぼれ球をDF渡辺が右足で蹴り込み先制を奪う。カウンターを狙う相手のロングボールに対しては粘り強い守備ではじき返すと、後半3分にFW田上のPK弾。最後は同15分、地元・葛飾区出身の小野寺が左CKからのこぼれ球を押し込んだ。この日はセットプレーから全3得点を奪い9回目の全国高校選手権で初のベスト8。小野寺は「自分がトドメを刺せた。勝利に貢献できて良かった」と笑みを浮かべた。

 最寄りの亀有駅は76年から続く長寿漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の舞台。主人公・両津勘吉の銅像も建てられている。商店街には同漫画がアニメ化された時のテーマソング「葛飾ラプソディー」だけでなく修徳の校歌が流れるなど、地域全体が修徳を応援している。岩本監督は「地域の人が懇意にしてくれる」と感謝する。

 歴史は長寿漫画よりも古い。こち亀の連載が始まる3年前の73年にチームは創部。その間、ぶれることなく続けてきたのが堅守速攻。11年まで38年間、向笠(むかさ)実前監督が指導。バトンを受けた岩本監督も「うちは守り抜いて諦めないサッカー。FC東京、東京Vの下部チームや帝京、成立学園などに入れなかった子が入部してくる。パスサッカーがしたいですけど、こっち(カウンター)だと」と明かす。この日も全員守備で無失点。昔から変わらぬ姿勢が初の8強の力となった。

 昨年12月中旬には岩本監督の2歳下でOBの元日本代表MF北沢豪氏がイレブンを激励に訪れた。「気持ちの持ち方や周りの人に感謝することを教わりました。守備ではさらに一生懸命走るようになった」と田上。地元の応援を力に、次は国立のピッチを目指す。

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