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柿谷「生かせ」!孤立1トップに同僚“援護射撃”

[ 2013年10月17日 06:00 ]

ミンスク空港に到着した柿谷

国際親善試合 日本0-1ベラルーシ

(10月15日 ジョジナ)
 輝きを失った柿谷に“援護射撃”の声が相次いだ。ベラルーシ戦で不発だった若き天才に関し、C大阪の同僚、山口は「外から見ていても曜一朗君はボランチが持てば動きだしてた。それを見ていないのか、見ていて出さないのか分からないけど。持ち味を生かし切れていない」と指摘した。

 周囲との呼吸が合わない。相手のマークも執ようだが、どんな態勢、パスでも“神のトラップ”でチャンスをつくり出す能力がある。しかし、今は中盤から柿谷の特性を生かすための最終ラインの裏を狙ったパスも少なく、チャンスが巡ってこない。ベラルーシ戦では前半13分に相手ミスから相手GKと1対1のビッグチャンスを得たが、この試合唯一の好機を逃すとその後は一気に存在感が希薄になった。柿谷自身は「連係がうまくいってる、いってないではなく、勝つためにやっていた。それだけ」と周囲との連係には言及しなかったが、言葉に憔悴(しょうすい)ぶりが漂った。 もっと自己主張していい、とは今野の言葉。30歳の主軸が23歳の柿谷を思いやり「曜一朗はまだ遠慮してる。もっと要求していい。能力は凄いものを持ってるし(パスを)呼び出す力はピカ一。なのに曜一朗が裏で受けるシーンを見ていない」と言った。7月の東アジア杯で3得点も、欧州組が合流して以降は5戦無得点。結果が出ていない今こそFWに必要な“エゴ”が求められている。

 関係者によれば、ザッケローニ監督も柿谷の才能を若手No・1と評価。誰もが1トップとしてその能力に期待する。遠藤は「ボールは回せている。その位置をもう5~10メートル前にしないと。前に向く位置を5メートル前にしないと。1本のパスでフィニッシュにいけない」。まるで柿谷の苦悩を代弁しているかのようだった。

 柿谷を生かせ――。W杯予選敗退国に無得点で連敗した屈辱の現状を打破するため、イレブンが若き才能を開花させる。

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2013年10月17日のニュース