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ザックジャパン W杯“合言葉”はインテンシティー

[ 2013年5月24日 06:00 ]

会見で最終予選への意気込みを語るザッケローニ監督

 日本代表アルベルト・ザッケローニ監督(60)が新たなキーワードに「intensity(インテンシティー)」を掲げた。日本サッカー協会は23日、国際親善試合ブルガリア戦(30日、豊田ス)、W杯アジア最終予選オーストラリア戦(6月4日、埼玉)に臨む日本代表26人を発表。柏FW工藤壮人(23)とFC東京のMF東慶悟(22)が初招集された。指揮官は連動する積極的な動きを選手に課し、さらなる進化を目指す。

 W杯予選突破、そして、その先にあるコンフェデ杯、W杯本大会。ザッケローニ監督はさらなる高みを目指し、日本代表に新たな要素を注入する。それがイタリア語で「インテンシタ」と呼ばれるインテンシティーだ。これまでも度々口にしてきたが、この日はいつも以上に連呼。今季、欧州CLなどで躍進したバイエルンM、パリSG、マンチェスターU、ドルトムント、ユベントスを引き合いに出し「欧州主要リーグから送られてきたシグナルだ。勝つサッカーをするにはインテンシタが必要。私もチームがそういうサッカーをするように推し進める」と語気を強めた。

 直訳では、強さ、厳しさなどを意味するが、サッカーにおける意味合いは違うと指摘する。「攻守の切り替えの速さではない。ボールを保持していないときに相手のボール保持者を襲い、ボールを保持しているときは足元でパスを受けるのを待つのではなく、スペースに走って受けたり、スペースに走った選手にパスを送ることなどだ」と連動する積極的な動きであると説明した。

 メッシを擁するバルセロナは欧州CLで優勝候補筆頭と目されながら、積極的にタックルや速攻を仕掛けたバイエルンMに準々決勝で完敗した。「欧州では彼らに負けない高い技術力のチームがあったが、そういったサッカーをやっていなかったので勝てなかった」と分析。「日本代表もそれが出ているときは結果も伴っている。その意味でもっと追求していきたい」と強調した。

 もちろん、引き分け以上でW杯出場が決まるオーストラリア戦でも結果にこだわる。その上で選手にはアグレッシブなプレーに加え「エクイリーブリオ(バランス)」、「コラッジョ(勇気)」も求める。W杯本大会まで約1年、指揮官は新たな要素をふんだんに織り交ぜ、チームをもう一段上に引き上げる。

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2013年5月24日のニュース