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山本康、急死の父に「いい結果報告」磐田初勝利呼ぶ一発

[ 2013年3月21日 06:00 ]

<大宮・磐田>前半22分、2点目を決めた磐田のMF山本康

ナビスコ杯1次リーグA組 磐田2―0大宮

(3月20日 NACK)
 21回目の大会が開幕。磐田が大宮に2―0で快勝し13年公式戦初白星。1―0の前半22分、MF山本康裕(23)が今季初得点を決めて勝利を呼び込んだ。横浜はマルキーニョス(36)の挙げた1点を守り切って1―0で川崎Fを退けた。

 磐田の山本康が亡き父にささげる今季公式戦初得点を決めた。1―0の前半22分、MF山田のパスに反応。右足でゴール左に流し込むと天を見上げた。「お父さんやったよ、と。いい結果を報告できた」

 鹿児島合宿中の2月6日、自営業の父・祐彦(まさよし)さん(享年55)が仕事中に倒れて急死。山本康はチームを離れて浜松市内の実家に戻り、葬儀では気丈に喪主を務めた。あいさつでは原稿を用意せず、祐彦さんとの思い出を言葉にし、参列者の涙を誘った。

 約1週間、練習に参加できなかったため調整が遅れこの日が今季初出場だった。いきなり結果を出し「おやじのせいで出遅れたが、これからはおやじが力をくれる」と巻き返しを誓う。

 本職は守備的MFながら「ゴール前に入って点の取れるボランチこそ、僕のボランチ像」と昨季は7得点を記録。クラブ史上最年少出場記録を持つ「磐田のプリンス」。関塚ジャパンに何度も選出されていたが、ロンドン五輪直前に落選。挫折や苦難を乗り越え、山本康が飛躍の時を迎える。

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