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ベッカム ギャラクシー退団でAリーグ移籍浮上

[ 2012年11月21日 06:00 ]

LAギャラクシーの退団を発表したベッカム

 ロサンゼルス・ギャラクシー(米MLS)の元イングランド代表MFデビッド・ベッカム(37)が19日、今季限りでの退団を発表した。12月1日のプレーオフ決勝MLS杯が最後の試合となる。現役続行の意向で、移籍先として有力視されるオーストラリアのAリーグでは、元日本代表MF小野伸二(33)が所属するウェスタン・シドニーも候補に浮上。去就が注目される。

 ベッカムが「最後の挑戦」を決めた。今年1月にロサンゼルスと契約を延長して来季残留も可能だったが、退団を決意。声明で「ギャラクシーで素晴らしい特別な時間を過ごしたが、選手生活を終える前にもう一つ最後の挑戦をしたい」と訴えた。

 右足から繰り出す正確なクロスとFKを武器にマンチェスターUやRマドリードなどで世界を魅了したスターも37歳。ACミランに期限付き移籍していた10年3月に左アキレス腱断裂の重傷を負ってからは代表から遠ざかり、残された時間は長くはない。新たな冒険への意欲が背中を押した。

 移籍先にはオーストラリアが有力候補に挙がる。16日にリーグを運営するオーストラリア・サッカー協会がベッカム側から移籍に関して接触があったことを公表。ベッカム本人や事務所は否定も、協会側は「交渉の過程で否定発言があるのは常識」とあらためて交渉を認めた。さらにベッカム退団宣言を受け、ロイター通信は移籍先の候補の一つに小野のウェスタン・シドニーを挙げた。

 今季から新規参入した同クラブは協会が保有。既存クラブとの格差を補うため外国人枠での優遇など支援を受けており、さらなる補強に期待が高まる。チームはここまで5位と健闘。小野は無得点1アシストながら、出場7試合で5試合に先発し、存在感が増してきた。経験豊富なベッカムが加われば、1年目で上位6チームによるプレーオフ進出も夢ではない。

 サラリーキャップや外国人枠の問題で加入が決まっても10試合の期間限定にとどまるとの指摘もあるが、パースやメルボルンHの幹部も獲得に意欲を燃やす。中国リーグ参戦や母国イングランド復帰の可能性も報じられる中、ベッカムが現役生活で最後の舞台を選ぶ。

 ▽ウェスタン・シドニー・ワンダラーズFC 今季Aリーグに新規参入したクラブで本拠地はシドニー。政府の支援を受けて4月4日に設立が発表され、オーストラリア協会が保有。ホームは主にラグビーで使用されるパラマッタ・スタジアムで2万741人収容。

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