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ルーニー、相手蹴って一発退場!本選切符も笑顔なし

[ 2011年10月9日 06:00 ]

欧州選手権予選・G組 イングランド2―2モンテネグロ

(10月7日)
 欧州選手権予選は7日、各地で20試合が行われ、G組のイングランドが敵地でモンテネグロと2―2で引き分け、2大会ぶりの出場を決めた。FWウェイン・ルーニー(25=マンチェスターU)が2得点に絡んだ一方で相手選手を蹴って退場処分。終了間際に追いつかれ、喜び半減の結末となった。既に突破を決めているスペインとドイツ、オランダは全勝をキープ。本大会は来年6月8日からポーランドとウクライナで行われる。

 2大会ぶりの欧州選手権出場。笑って迎えるはずの試合終了だったが、イングランドの選手は暗く沈んでいた。前半31分までにいずれもルーニーが起点となって2点を挙げたものの、後半29分にそのエースが退場処分。10人となったロスタイムの失点で勝利を逃した。

 「愚かな間違いを犯した。擁護できない」とカペッロ監督は嘆いた。1点差にされていたとはいえ、落ち着いて戦えば逃げ切れたはずの展開。だが、トラップミスでボールを失った背番号10は競り合った相手選手にいら立って背後から右足に蹴り。一発退場となった。

 試合の前日に父ウェイン・シニア氏とおじが賭博スキャンダルで逮捕された。スコットランドのリーグ戦で退場予想に投票し、選手らと共謀して金銭をだまし取った疑いが浮上。よもや息子の退場に賭けた父から“退場指令”があったわけではないだろうが、8日付の英紙デーリー・ミラーは「オッズは何倍?」の見出しで痛烈に皮肉った。

 どれだけゴールを量産しても、時に自身を見失って暴走する悪癖が直らない。今回は父の騒動が精神面で影響した可能性もある。それでも出場した以上は言い訳は無用。指揮官に「申し訳ない」と謝罪したというストライカーだが、予選最終戦の退場は本大会開幕戦での出場停止を招き、悪質と判断されれば2~3試合に処分拡大の恐れもある。カペッロ監督は「彼抜きで戦う策を見つけないと」と漏らした。イングランドが予選突破とともに重荷を背負わされた。

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2011年10月9日のニュース