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永井“ダメ出し”された!恩師「もっと動け」

[ 2011年9月18日 06:00 ]

ウオーミングアップで軽快な動きを見せる永井

U―22日本代表合宿

 ロンドン五輪アジア最終予選マレーシア戦(ベアスタ)を21日に控えるU―22日本代表は17日、熊本市内で福岡大を相手に実戦形式の練習を行った。FW永井謙佑(22=名古屋)は、4年間指導を受けた母校・福岡大の乾真寛監督(51)から厳しい注文を受けた。スピードを生かした本来のスタイルを求めた恩師の言葉を胸に、五輪予選でのゴール量産を狙う。

 非公開で行われた実戦形式での3本(25分、25分、30分)の対戦を見届けた関塚監督は、エース永井のプレーについて言及。「彼自身もチームとしてやるべきことをやってくれた」と満足げに振り返った。永井本人も「コンディションは悪くないし、むしろ切れてます」と順調に調整が進んでいることを強調した。

 だが、永井を4年間指導してきた福岡大の乾監督の見方は違う。恩師は愛弟子について「(調子は)だいぶ戻ってきてると思う」と一定の評価を与えた上で「もっと動いて」と苦言。「くさびのパスを受けてボールを失わない確率は高くなった。でもそれは彼の仕事じゃない」と本来のスタイルが消えたプレーにダメ出しした。

 スピードで相手を振り切ってゴールを奪うストライカーとしての永井の姿が見られなかったことが、恩師には我慢できなかった。そして、その不満の矛先は関塚ジャパンにも及び「永井のスピードは世界レベル。U―22日本代表でも、うまく生かさないとね。(永井に)合わせようという姿勢は見えた」と永井のスピードを生かすパスの供給を求めた。

 昨年の広州アジア大会や今年のユニバーシアード大会など、大会初戦に得点してゴール量産につなげてきた永井だけに、乾監督は「最初に決めれば勢いがつく」と最後は21日のアジア最終予選初戦マレーシア戦でのゴールを熱望した。

 練習前、「きょうは敵なんで」と恩師との再会の握手を拒否した永井は、恩師の“助言”を伝え聞くと「頑張ります」と一言だけ答えた。4年間指導してもらった恩師への恩返しは、五輪予選、そして五輪本戦でのゴールだと分かっている。

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2011年9月18日のニュース