×

U―22代表に危機感…Jに直前合宿を“お願い”

[ 2011年6月26日 06:00 ]

空港の出口に向かう日本サッカー協会・原技術委員長(左)とU―22日本代表・関塚監督

 ロンドン五輪アジア2次予選で2戦合計4―3とクウェートを下し、同最終予選進出を決めたU―22日本代表が25日、第2戦を戦ったクウェートから帰国した。敵地でクウェートに1―2と敗れたことで、危機感を募らせる首脳陣は早くも9月21日に始まる最終予選の準備に着手。J1、J2の公式戦が開催される9月中旬に長期合宿を実施することを希望。30日のJリーグ強化担当者会議で申し入れる方針だ。

【試合日程&結果】

 関塚ジャパンは危機感いっぱいだった。2戦合計4―3で辛くもクウェートを退け2次予選を突破したU―22代表はこの日午後帰国。成田空港に降り立った関塚監督は「2試合を通じ、甘さを感じた」と怒りを込め、早くも9月21日からの最終予選に目を向けた。ある首脳は「初戦の1週間ぐらい前から長期合宿を行いたい」と明言。シーズン中では異例となる長期合宿を敢行する意向だ。

 期間は9月12~20日が濃厚。同17~19日にはJ1、J2戦のリーグ戦が開催される。だが関塚ジャパンは構わず強行招集する方針で、30日の強化担当者会議で各クラブに正式に選手派遣を要請する。日本は最終予選でシード権を持っているため初戦をホームで迎えるが、仮にアウェーならば、17~19日は移動を含めた代表活動期間となるため招集は可能というのが協会側の言い分という。

 もはやなりふり構ってはいられない。23日の第2戦では明らかに格下のクウェートに守備陣が翻ろうされた。1分1秒でも長く、ともに過ごし、連係を深める必要性を誰もが痛感している。当初、8月にはザッケローニ監督率いるA代表との合同合宿を熱望していた原委員長も「ともに大事な時期で、現実的ではない」。世代間の交流よりもチームづくりを急がなくてはいけないという考えに変わった。明らかに余裕を失っていた。

 日本協会側は「五輪予選への活動には、協力が得られると認識している」と話すが、果たして公式戦を無視した招集に理解を得られるか。また一騒動ありそうだ。

続きを表示

2011年6月26日のニュース