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「復興の先頭に…」仙台、ボランティアから再始動

[ 2011年3月29日 06:00 ]

訪問した石巻市立向陽小学校で子供たちとサッカーをする仙台FW柳沢

 東日本大震災で被災したJ1仙台が28日、ボランティア活動で再始動した。11日の地震発生後初めて選手、スタッフが集まり、大きな被害を受けた宮城県石巻市を訪問。市内5カ所で支援物資の提供、即席サッカー大会、水くみの手伝いなどの活動を行い、被災者を激励した。来月23日のリーグ再開に向け、29日から仙台市内で練習を再開する。

 練習再開より被災者支援が先だった。11日の震災発生から活動を休止していた選手、スタッフが17日ぶりに仙台市内のクラブハウスに集合。窓にひびが入り、天井が一部落ちたままの建物内で行われたミーティングで、手倉森監督がイレブンに熱く訴えた。

 「被災地の代表、地域の代表として復興に向けて先頭に立っていこう。Jリーグが、日本が、元気だとアピールするためには、われわれが一番元気じゃないといけない。それが使命だ」

 これまでは選手、スタッフが個々に支援活動を行ってきた。チームとして最初に向かったのは地震と津波で大きな被害を受けた石巻市だった。市役所を訪問した後、市内を一望できる日和山に登り、津波で市街地が荒れ地となった壊滅的な状況を目の当たりにした。元日本代表FW柳沢は「言葉にならない。言葉が見つからない」と絶句した。

 その後、チームは手分けして市内5カ所の避難所を訪問。地元小学生対選手、スタッフの即席ミニゲームで、柳沢がスライディングやオーバーヘッドシュートなど精いっぱいのプレーを披露したのは“少しでも被災者を励ましたい、喜んでもらいたい”という気持ちの表れだった。

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