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闘莉王 リハビリ専念…アジア杯出場辞退も

[ 2010年11月22日 06:00 ]

20日、名古屋の優勝を喜ぶ闘莉王だったが…

 闘将のザックジャパンデビューがまたも延期になる可能性が出てきた。20日にリーグ優勝を決めた名古屋のDF田中マルクス闘莉王(29)が21日、来年1月7開幕のアジア杯(カタール)出場辞退を示唆した。10月に右太腿裏を痛めて離脱。優勝決定試合となった湘南戦(平塚)もベンチ外だった。リーグ戦終了後にもブラジルに渡り、リハビリに専念する意向だ。

 晴れ晴れとしていた闘莉王の表情が曇った。来年1月のアジア杯出場についての質問が出た時だ。「それは分からないですね…。痛いところがたくさんあるからね」と言葉を濁しながら、出場辞退の可能性を示唆した。

 今季は負傷を繰り返してきた。9月に右肋軟骨損傷。10月上旬には右ひざ負傷で日本代表の韓国遠征を辞退。10月下旬には右太腿裏肉離れを負った。前日の湘南戦もベンチを外れ、リーグ制覇の瞬間をピッチで体感することはなかった。
 この日、ようやく全体練習に合流しランニングなどのメニューを消化した。今季中の復帰を目指しているが、めどは立っていない。 12月4日のリーグ最終戦後にブラジルに渡る意向だが、年明けもそのままブラジルに残ってリハビリに専念する可能性もある。アジア杯に出場すればオフがほとんどなくなり、満身創痍(そうい)の闘莉王にとっては死活問題。離脱を繰り返しているとあって、さすがの鉄人も慎重にならざるを得ない状態なのだ。
 闘莉王は、W杯南アフリカ大会後まだ一度も代表のユニホームを着てピッチに立っていないが、このままでは復帰がさらにずれ込むことになる。ザックジャパンにとっても影響は大きい。
 ザッケローニ監督はセンターバックの人材難を弱点に挙げている。 10月のアルゼンチン戦、韓国戦では今野、栗原が奮闘したが、アジア杯を勝ち抜くにはやはり経験豊富な闘莉王、中沢が必要。中沢も左ひざ内側側副じん帯損傷で出場微妙。W杯で活躍した2人の不在はアジア杯で優勝を目指すチームにとって痛手だ。今後、日本協会とクラブと闘莉王本人で調整することになるが、話し合いから目が離せない。

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2010年11月22日のニュース