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なでしこ初のアジア女王!岩清水が千金ヘッド!

[ 2010年11月22日 21:08 ]

広州アジア大会のサッカー女子で初優勝を飾り、金メダルを胸に記念写真に納まる日本イレブン

 広州アジア大会サッカー女子の決勝を行い、日本が3連覇を目指した北朝鮮を1―0で破り、初優勝を飾った。日本のアジア制覇は初めて。日本は後半28分、宮間(岡山湯郷)の右CKを岩清水(日テレ)が頭で合わせて決勝点を奪った。立ち上がりから終始、北朝鮮に押され気味だったが、粘り強い守りで1次リーグから4試合連続の無失点で切り抜けた。

 3位決定戦は韓国が中国を2―0で破った。1990年北京大会で女子が採用されてから、韓国のメダル獲得と中国がメダルを逃すのはともに初。
【試合結果


 壁をついに乗り越えた。悲願だった初のアジア女王の座。なでしこジャパンが、前回ドーハ大会決勝で無念のPK戦負けを喫した北朝鮮に1―0で雪辱した。佐々木監督は「わたしが導いたというより、選手が一丸となってアジアのチャンピオンになりたいという思いで勝利に導いてくれた」と感無量の表情だった。
 日本へのブーイングの中での攻防。阪口、大野が惜しいシュートを放った一方、決定的なピンチではGK山郷が美技で救い、相手のシュートはクロスバーに当たった。前半の終盤あたりからパワーで押し込まれた。耐えて迎えた後半28分、守備で体を張っていた岩清水が右CKを頭で合わせ、決勝点をもぎ取った。
 チームは世代交代を進めている。佐々木監督は今大会直前、主将を沢から宮間へ代えた。20代半ばの宮間らを核とし、若手にも自覚を促す狙いだ。16日の練習中には、20歳のDF熊谷が32歳の沢に対し、マークの受け渡しについて大声で意見をぶつけた。この日も沢ばかりに頼ることなく、ベテランと若手が一体となって勝利をつかんだ。
 歓喜の笛が鳴り、沢は両手を上げてガッツポーズ。主将の宮間は「自分は4年前とは立場も違う。全員が一丸となれた。非常にうれしい」と笑みを浮かべた。来夏の女子ワールドカップ(W杯)、そしてロンドン五輪へ自信の深まる1勝。なでしこの花が、たくましく広州で咲いた。

 ≪守備の要が流し込む≫日本を優勝に導く決勝点を挙げたのは、センターバックの岩清水だった。宮間からの右CKをヘディングでゴール左に流し込んだ。
 細身で162センチとDFとしては決して体格に恵まれているわけではないが、24歳の若さですでになでしこジャパンの守備の要として活躍する。チームのムードメーカーの一人でもある背番号2は、ゴールを決めると仲間の歓喜の輪にもみくちゃにされた。

 ▽宮間あやの話 初めて金メダルを取れたことを非常にうれしく思っている。厳しい日程の中、チームが一丸となり、最後の日に笑って終われたことをうれしく思います。
 ▽佐々木則夫・日本女子監督の話 わたしが導いたというより選手が一丸となってアジアのチャンピオンになりたいという思いできょうの勝利に導いてくれた。これからも世界のチャンピオン目指して頑張っていきたい。(共同)

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2010年11月22日のニュース