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玉田6年ぶりハット!名古屋5発快勝で7差

[ 2010年9月26日 06:00 ]

<清水・名古屋>後半、名古屋・玉田(中央)は2点目を決めチームメートと喜び合う

 【名古屋5―1清水】J1第24節は25日に各地で行われ、名古屋のFW玉田圭司(30)がアウェー清水戦で自身2度目となるハットトリックを達成し、ストイコビッチ監督就任後リーグ戦最多となる5得点完勝の立役者となった。30日の日本代表メンバー発表を前に、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)への猛烈アピールにもなった。チームも2位・鹿島との勝ち点差を7に広げ、悲願のリーグ初制覇へまた一歩前進した。

 ゴールほぼ正面約20メートルからのFKは、右ポストに当たってゴールへと吸い込まれた。後半26分、この日の自身3点目を決めた玉田は、左手で3本の指を突き立てた。柏時代の04年6月26日以来6年ぶり、自身2度目のハットトリックで、2位・鹿島との勝ち点差を「7」に広げる大勝の原動力となった。
 「3点目はコースが甘かった。でも自信を持って蹴ることができた。(ハットは)何回やっても気持ちいい」
 自然と顔がほころぶのも無理はない。1点目は先制されたわずか3分後の後半5分だった。CKを胸トラップし、ボールが浮かないように体をかぶせながらシュート。この技ありゴールで嫌なムードを一掃すると、2―1の後半17分には絶妙な抜け出しで追加点を決めた。「1点目も2点目もさ細なことだけどトラップが重要だった」と自画自賛。そして最後は得意のFKで04年シーズン以来の2ケタ得点も達成した。ピクシー就任以降の対清水戦は公式戦7試合で8得点と相性がいいだけに「次も清水だったら良いのに」と言って笑った。
 ザッケローニ新監督が初視察に訪れた前節・横浜戦では不発。だがW杯南アフリカ大会後は12試合で8得点と量産している。ストイコビッチ監督も「コンディションが良い。3点も取ってくれたし完ぺきだった。どの監督でもそうだが、そういう選手には感謝すべきだ」と一気に得点王レースに絡んできたレフティーに目を細めた。
 「代表へアピール?それはどうかな。でも、まだまだ進化していくよ」
 W杯では2試合わずか29分間だけの出場と不完全燃焼に終わり、新代表の初陣となったパラグアイ戦、グアテマラ戦では招集メンバーからも外れた。だが中村俊輔や同僚の楢崎正剛らが“代表引退”を表明する一方で、玉田は14年W杯ブラジル大会を目指すことを公言。ザックジャパンのエースの座をどん欲に狙いにいく。

 ≪6年ぶりはブランク史上2位≫名古屋FW玉田が柏時代の04年6月26日・C大阪戦以来、6年ぶり2度目のハットトリック達成。柳沢(京都)が鹿島時代の98年に2回、06年に京都で8年ぶりに記録したのがJ1ハットトリック最長ブランク。玉田の6年ぶりはそれに次ぐ久しぶりのハット達成だ。これで今季10得点とし、こちらも6年ぶり3度目の大台。自身シーズン最多得点(11得点=03年)更新も見えてきた。

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2010年9月26日のニュース