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岡田ジャパン“ベンゲル監督情報”で秘策

[ 2010年4月28日 06:00 ]

欧州での視察を終え帰国した岡田監督

 岡田ジャパンが“ベンゲル情報”でカメルーン撃破を狙う。欧州視察を終えた日本代表の岡田武史監督(53)が27日、成田着の航空機で帰国。欧州滞在中に会談したアーセナルのアーセン・ベンゲル監督(60)からカメルーン代表のポール・ルグエン監督(46)の情報を収集したことを明かし、5月21日からの合宿ではロングボール対策を強化する方針を示した。

 12日間の欧州視察の成果は“世界の名将”から得たカメルーン情報だった。到着ロビーに姿を現した岡田監督は、22日にロンドンで行ったベンゲル監督との会談の内容を満足そうに振り返った。
 「同じフランス人だから、ルグエンが理想主義なのか現実主義なのか、ベンゲルに聞いた。自分を貫く人なのか、相手に合わせて現実的なことをするのか、そうしたら現実的なヤツということだった」
 ルグエン監督は06年にスコットランドリーグ・レンジャーズの監督に就任するに当たり、ベンゲル監督の元を何度も訪れてアドバイスを求めるなど、2人のつながりは深い。それでもなお、ベンゲル監督は岡田監督に“特別情報”を教えてくれたわけだ。
 岡田監督はこれまで「どういう人なのか、重視するわけじゃないけど聞いている」と対戦相手の指揮官の性格から采配を予測し、日頃の練習で対策を立ててきた。今回はルグエン監督が現実的な采配をとる傾向があることを踏まえ「日本の長所を消す?そこまではしないと思うけど、弱点はついてくる。本来は(パスを)つなぐけど、ロングボールをどんどん蹴ってくる可能性はある」と予測した。
 ロングボールへの対応が日本の弱点であることは確か。昨年9月のガーナ戦では1本の縦パスからDF中沢が相手FWに跳ね飛ばされて失点。カメルーンが同じパターンを狙ってくる可能性は高い。「ロングボール対策を増やす?そうだね。それなりに」と岡田監督。5月の合宿では、クロスを上げられた逆サイドのサイドバックが最終ラインにまで下がってセンターバックのカバリングをすることと、ボランチとセンターバックで相手FWを囲い込むことなどを徹底していくことになる。
 98年のフランス大会前にも岡田監督の元を訪れて激励したベンゲル監督だが、6月の南ア大会前にも「南アに来るって言ってた」(岡田監督)という。合宿地ジョージで再会できれば、これ以上ない“助っ人”となる。岡田人脈を駆使して、W杯での快進撃につなげられるかどうか。

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2010年4月28日のニュース