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ロナウド復活ゴール!代表復帰あきらめん!

[ 2009年3月10日 06:00 ]

ゴールを決め、フェンスに飛びつくロナウド(右から2人目)

 コリンチャンス(ブラジル)の元同国代表FWロナウド(32)が復活ゴールを決めた。8日のサンパウロ州選手権・パルメイラス戦に途中出場し、終了間際の劇的な同点弾で1―1の引き分けに持ち込んだ。選手生命が危ぶまれた昨年2月の左ひざ手術から公式戦復帰2戦目で健在をアピール。過去2度の故障を乗り越えた怪物が3度目の完全復活へ第一歩を記した。

 われを忘れた。1点を追う後半ロスタイムに右CKから同点弾。相手DFのマークを外して頭でねじ込むと、ロナウドがゴール裏の観客席に駆け寄って金網に飛びついた。他の選手やスタンドの観衆も続き、重みに耐え切れず一部の支柱が折れてスタンド側に倒れたほど。試合は一時中断で羽目を外したスターは警告を科されたが、それほどうれしいゴールだった。

 「騒動のことは申し訳なかった。だけど、感情を抑えられなかったんだよ。うまくは説明できないけど、困難だった瞬間をすべて思い出して…」

 ACミランに所属していた昨年1月13日のナポリ戦以来のゴール。同2月13日のリボルノ戦で左ひざの膝蓋(しつがい)腱を断裂した際には全治9カ月と診断された。右ひざのじん帯を断裂した99、00年に続く3度目の長期離脱で現役続行が危ぶまれた。そんな追い込まれた状況で新天地に選んだのが母国のコリンチャンス。「ブラジルや家族が恋しかった」とクルゼイロに在籍した94年以来の母国復帰を決めた。

 昨年12月の入団から調整が遅れて復帰は3月までずれ込んだが、4日のブラジル杯に続く2戦目で結果を出した。後半19分から出場すると再三好機を演出。得点まで決め「オレはゴールと親友。ゴールと向き合えば自分がすべきことを示せる」と限界説を打ち砕いた。

 完全復活を目指す今後は再発を防ぎながら徐々に出場時間を延ばし、どこまで安定した結果を残せるか。「始まったばかり。もう少し体重を落としてスピードと運動量が必要」。視界には代表復帰がある。長く険しい道のりながら、怪物が確かな一歩を踏み出した。

 ≪恩師もロナウド復帰に太鼓判≫かつてブラジル代表とRマドリードの指揮官としてロナウドを指導したパルメイラスのルシェンブルゴ監督が、怪物復活に太鼓判を押した。「体重の問題はあっても非常に危険。好調であれば偉大な選手」。さらにロナウドが目標に掲げる代表復帰にも「彼が望むなら10年W杯出場は確実。招集される」と話した。

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2009年3月10日のニュース