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セルティック完敗余波…俊輔の代表合流ズレ込む

[ 2008年9月1日 06:00 ]

レンジャーズ戦の前半、競り合う中村

 俊輔がW杯最終予選への“戦闘準備”を整えた。スコットランドリーグのセルティックは31日、ホームで宿敵レンジャーズと対戦。右MFで先発した日本代表MF中村俊輔(30)は、後半ロスタイムに今季初ゴールとなるFK弾を決めたが、試合は2―4で大敗。試合後、セルティック首脳は1日の緊急ミーティング実施を決め、2日の予定だった中村のバーレーン入りは3日にずれ込むことになった。

 1メートルにも満たない、わずかな間隙(げき)を抜いた。勝敗の決した後半ロスタイム。中村の黄金の左足は最後のチャンスを逃さなかった。ゴールまで20メートル。低い弾道のFKは相手の壁がルーズになった6、7人目の間を貫通した。「GKがニアに動いたからね。あれならファーに入る」。2―4の惨敗に笑顔なきFK弾となったが、あすにつながる一撃だった。
 「足首は痛いけど、温まれば大丈夫」。宿敵レンジャーズ戦には慢性的な右足首痛を抱えながら臨んだ。結果、意地のゴールを叩き込んだが、中村がFKを決めた試合でのリーグ不敗神話は18でストップする無念。終了前には左足を踏まれる不運もあり「W杯予選は大丈夫と思うけど、様子をみながらやりたい」と新たな不安を抱えた。
 試合後、予想外の事態も待っていた。当初は1日にバーレーンに出発する予定だったが、ストラカン監督は2―4の惨敗を受け、緊急ミーティングの招集を決定。全員参加が義務で、中村もバーレーン行きを1日遅らせることになった。バーレーン到着は、現地3日未明が予想され、代表本隊への合流が1日遅れる。コンディション調整に影響が出る可能性もある。
 完敗の中でも輝きを見せた中村の左足。岡田ジャパンでも、絶対的な得点源であることは証明され「個人的には次につながる試合ができた」と話した。頼れるエースは気持ちを切り替え、W杯最終予選の荒波に向かうしかない。

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2008年9月1日のニュース