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シュート0…高原やっぱり構想外?

[ 2008年5月28日 06:00 ]

後半、トラップミスでチャンスをつぶす高原

 【日本0―0パラグアイ】やはり、背水のエースは期待を裏切った。FW高原直泰(28)は、岡田監督の「構想外」とも取れる2戦連続の先発落ちの屈辱を晴らすことはできなかった。後半18分から投入されたが、名誉ばん回のシュートすら打てない状態。登場は、耳をつんざく大歓声に迎えられたが、4分後には埼玉スタジアムに大量のため息がはき出された。

 その後半22分、松井のクロスに反応したが、相手DF2人に挟まれて力なく転倒。同24分には絶好のパスを、お粗末にトラップミスし、好機を逃した。ゴール前での信じ難い貧弱さを露呈。「自分のミスでシュートを打てなかった。もっと集中しなければ…。W杯予選では移動、気候やサッカー以外の障害も多い。しっかり決めないと」。試合後は、さすがに自らを責め立てた。

 待望した昨年7月のアジア杯以来となるMF中村との「合体」も生かせない。過去、国際Aマッチで日本歴代6位の通算23得点をマーク。うち21点を中村と同時出場の試合で決めた。だが、今の高原に天才パサーの存在を浮上のきっかけにする力はない。「まあ(キリン杯を)優勝できたので、予選への弾みにはなるかな」。あまりに頼りないエースの言葉だった。

 コートジボワール戦では、玉田―大久保の2トップが、わずか1得点ながらも結果を残した。だが、最後のテストマッチは1トップで先発した巻もシュートゼロ。高原とともに目を覆うばかりの惨状で、FW陣の層の薄さが浮き彫りとなった。98年W杯フランス大会直前には当時、不振だった大エースのカズを外す「世紀の荒療治」に打って出た“実績”を持つ眼鏡の指揮官。FW陣の現状に何を思ったか――。

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2008年5月28日のニュース